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GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版

(1995年製作の映画)
鑑賞:2021/9/21、記事公開:2021/11/18
監督:押井守、脚本:伊藤和典、原作:士郎正宗

Filmarksのタイムラインに流れてきて初めて気がついてつい。
何度も見てるけど前に見たIMAXブレードランナーが殊の外良かったので、念のため鑑賞。


映画は面白かった。IMAX云々では無くこの作品がやはり面白いのだと思う。
サウンドがデカイのは劇場の良さ。映画館で見ると音楽が作品の魅力の半分位は占めている様な気がする。
アジアっぽいけど、何処の国っていう訳でも無いあのメインテーマはどうやって発注したんだろう。どう頼めばアレが上がってくるのか不思議。

IMAXならではの魅力としては街景観のシーンがやはり良かった。
フローターが不調なだけで地上に戻れないのにわざわざ海に潜って生きる実感を求めていた少佐が生にしがみつくためのこの世の未練を探して街を徘徊している。そんな風に見えた。街は電脳世界と違って汚く雑多で混沌としておりあまり魅力的には見えない。この世界にも高級住宅街や繁華街、金融街もあるだろうけど、あえて生活感のある街の描写にした理由と、少佐がそこに何を見てとったのか(監督が見せようとしていたものは何か)。そこは具体的に説明されないけど、後に人間をやめる選択をすることを考えると人が暮らす街や現状に未練を見つけられなかったようみたい。
現実への未練を見い出せないことは、「人形使いから融合の提案-それを草彅が承諾する」という流れを唐突にしない、少佐ならあり得ると納得できるための要素だったのかと納得。

それにしてもやはりこの作品の映画力は高い。もう冒頭からガッと世界に捉えられて集中させられてしまう。視界いっぱいに画面が広がっているならそれはなおさら。
他に思ったのは、アクションバリバリかと思ったら以外と止め絵とか多くてカメラも固定が多め。その分、アクションが際立つのだろうか。
草薙のデザインが随分人形っぽい。もちろんガワは人形なんだけど、表情が意図的に排除されている気がする。

終わってみればどっぷりと世界に這い込んで楽しんでしまい、IMAX云々はどころではなくなってた。
凄い作品だ。

帰ったらイノセント見る。

Note追記
改めてイノセントを見て思ったこと。
バトーが犬を飼っているのは、バトーの現世への執着。バトーも少佐のいる世界へ行って一緒にいたい。けれども、できない。勇気が無い、そこまで少佐を愛しているわけでは無い。いやそんなことない「俺には犬がいるから行くわけにはいかないんだ」と言い訳するために犬を飼いっているのでは無いだろうか。イノセントでバトーが突然犬なんか(飼ってはいけない仕事なのは自分が一番わかっているのに)飼っている理由がようやく腑に落ちて良かった良かった。やはりバセットハウンドを出したかっただけでは無かった。執着できるものならなんでも良かったのか。

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