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動物アレルギー

私がまだ子供だった頃、犬のアレルギーなんてきいたことがなかった。広島県の瀬戸内海で育った私は、犬の室内飼いなんぞ見たことがなく、どこの家でも外の犬小屋に住まわせていた。

室内犬を飼っている家庭がなかったので、潜在犬アレルギー者を発見することがなかったのかもしれない。

ずっと大きくなってからだが「猫がいるとくしゃみが止まらない」という人がいる、と知った。

わが家は姉が中学校の裏に捨てられた仔犬を拾ってきて外で育てていた。ときどき家の中に上がり込んで、叱られていた。

話はそこから40年ほど経ってー

アメリカ・ニュージャージーで生まれた長男が幼児の頃、日本の妻の実家でお菓子を食べていたら、突然顔に蕁麻疹が吹き出て、耳もダンボのように膨れあがった。

すぐ近所の小児科に診てもらったところ「お菓子に含まれていた卵にアレルギー反応を起こしたのではないか」と言われた。

アメリカに帰国してすぐに血液検査をしたら、卵白と猫と犬にアレルギーを持つことがわかった。

数値で表すと、軽い方から順に1から6でカテゴライズされる。猫は4、犬は5だった。かなり悪いじゃねぇか🥲

そこから数年が過ぎて長男が小学生になったとき、自分の犬アレルギーを知りつつも「犬を飼いたい」と言い出した。

「本当に大丈夫か?」と何度も念を押したが、意志は固くそうすることにした。

アメリカではペットショップ自体すでになく、ペットは動物シェルターとかに保護されている犬や猫を引き取る(アダプトする)のが一般的である。

ブリーダーと呼ばれる特定の犬種を売買する業者もいるが、世間の目を忍んでこっそり買わないと白い目で見られるほど。

以前某芸能人が犬を「買った」ことが報道されると「何だそれ」と大バッシングにさらされた。

動物保護協会の会長さんも「◯◯さんのような影響力のある(セレブ)方こそ買うのではなくアダプトしてほしかったです」と声明を出した。

というわけでわが家も保護センターへ出向き、子犬を保護した。

最初の2-3日は「大丈夫」と言っていた長男だが、4日目以降辛そうな顔つきになっていった。

蕁麻疹こそ出なかったが、呼吸がしづらい状態になり、やむなく断念。軽い気持ちで飼い始めたわけではないが、事情を話し再度保護センターに引き取ってもらった。

その後すぐにその子犬は他の人に引き取られ、ほっとした。

ほんの1週間ほどではあったが、わが家にも犬を飼う経験をさせてくれたその犬に感謝。それから10年余り経ったが、まだ健在であることを願う。

私のサッカーの友人は猫アレルギーだが、何代にもわたって猫を飼い続けているそうだ。

彼のアレルギー症状は軽く、ちょっと息苦しくなる程度だという。

「最初の3週間くらい息が苦しいが、それを過ぎれば大丈夫」だそう。そうやって何代も猫を飼っている。

妻の実家はペットを飼った経験がゼロなので、基本的にペットを持つことに前向きではない。

しかし私としてはいつか子供たちが独立して妻と二人になったとき、犬を飼いたいと思っている。

反対されたら・・・潔くあきらめよう😅

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