書籍「営業は準備力」は準備だけでなく網羅性の高い良い本でした
営業本をまた何冊か読んでいたのですが、この本は、トップセールスマンの行動を提示して、平均レベルの営業力を向上させる内容で良かったです。
準備に特化した内容のような書名ですが、下記のように、準備からアプローチ、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングと続く商談フローをカバーしていて良かったです。
著者の野部剛氏は元々野村證券で営業担当、その後コンサルティング会社を経由してソフトブレーン・サービス株式会社で営業コンサルティング事業を行っているとのことです。野村證券らしい肝の据わったエビソードも織り込まれていますが、個人の経験のみを勧めることなく、客観的にやるべきことを提示しているのも好印象です。
私は、ホラーストーリーを語るのはこれまであまり気が進まなかったのですが、ヒアリングでお客様が求める内容の理由を掘り下げることで、担当のお客様が目的志向型と問題回避型のどちらなのかを見極め、それに合わせる形で提案を作り込む、というアプローチは今度試してみたいと思いました。
すでに経験豊富な営業の方にとっては「そうだよねそうだよね」と納得感はあっても新たに得るものは少ないかも知れません。
チームとして営業力を上げていこう、など、プリセールスよりは営業担当者の内容は多く、「業種別審査辞典」や、業界向け雑誌を読むのも有効、などと言った部分は、ある程度業界ごとに営業担当が絞られた組織では有効ですが、まだ数人で手分けしているような段階だと、なかなかそこまではできないかなと思いました。
「営業のこの部分はどうすべきなのだろう」という疑問がある方は、この本を読むことで、解決する部分があるかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?