引用・所感 〜原研哉 special interview デザインノート2019 No.86〜


ど素人の自分のデザイナー感と超一流のそれとのギャップが純粋に面白かった。
〜以下、原研哉さんインタビュー記事からの抜粋と自分の所感〜

デザイナーはいつまでも企業に牽引される存在ではなく、自ら新しいフロンティアを見つける役回りを担わないと、創造的ではいられないかと危惧しています。ものづくりから価値づくりへと移行するの中で、どちらに向かうとより自発的で誇らしい状況がつくれるのかということを、直感的に見極めながら進んでいける感性が、デザイナーには必要なのではないでしょうか。

特に、ものづくりから価値づくりというワードが引っかかった。
まさに、後の引用部でも述べているように、時代とともにデザイナーの役回りが変化している。
モノという存在から引き出される体験を紡ぐことが、デザイナーとしての存在価値と認識した。

デザインの価値を新規性に求める人も多いですが、それがすべてではない。時代の先端だけに目を向けるのではなく、古来から守られ、これからも守り継がれて行くものや、見過ごされがちな場所、すなわちオーセンシティに目を向け、価値をすくい上げて行くこともデザインの役割です。

時代とともに消えつつ(知らず知らず徐々に片隅に追いやっている)ある価値をすくい上げていく(クラシック、原点回帰、ロストワールド)こともデザイナーの役割ということだろうか。

価値というのは「差異のコントロール」でしか表現できないものですが、デザインとはまさに「差異のコントロール」そのものなのです。

差別化が価値を生む、ただ差別化を図ろうとすると、どうしても新しいモノことに目を向けていかなければならない気がする。
上記引用と矛盾する。

デザイナーというのは「忙しい」という職業です。だからこそ、仕事に追いかけられるのではなく、忙しさを追いかけていく姿勢が大事です。
(中略)たとえば翌日のプレゼンに対して、「ついに締め切りが来てしまう」と考える人と、「うまくいったら別の仕事も提案してしまおう」としたたかに考える人では、仕事の広がり方が違うはず。締め切りに追われるのではなく、仕事を追いまわす姿勢でいると、最後の最後までクオリティを高めようとする意欲も生まれてくるのです。

仕事の仕方というか流儀、自分も目指したいかくあるべきマインド。主体的な仕事を行うということだと思う。この意欲が仕事を永遠に面白くする。

デザインという稼業は、分かりやすい場所に屋台を構え、マークやロゴ、サインやパッケージ、広告などのデザインを売っていれば、クライアントが見つけて買いに来てくれた、そういう時代がありました。しかし、インターネットが常態となり、顧客の捉え方やデータ解析、定額課金などマーケティング手法も大きく変わる中、コミュニケーションの企画・立案は今日、混沌の様相を呈しています。
メーカーも、ものの製造からコネクテッドまで、あらゆる技術を横断・統合して臨まなくては生き残れない状況になってきました。こうした中、デザインはUI・UXの品質向上の局面、コンサルティングの局面でも期待されるようになってきました。

今(というか既にそうかとは思うが)デザイナーに求められている価値は時代とともに複雑に変化している。

消費者に提供するサービスが多様になるにつれ、結果の効率性(安くて早くて美味い=アジャイル開発)を求めるあまり、システムがブラックボックス化している。
つまり、入力値を投入したら正しい出力値となる最小モジュールを素早く作って、あとで統合するといったような。
手戻りが少なく効率はいいが、不具合時の原因に気づきにくく、属人化してしまう。これこそ非効率を生み出す源になっていると思う。

ここで、本質を見極める力、何を、どうやって、なぜ作ったか、を把握し解決に導く力こそ、将来的なデザイナーに求められている能力ではないのかな、と思った。

そのためには、ジェネラルな知識と、技術力を持つT字型な人材が求められ流のではないか、
とここまで書いて、あるあるな今後のエンジニアに必須な能力と気付く。。。
特化する箇所が違うだけか、と改めて思う。

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