認識とはなにか
認識とはなにか。一般的に、認識とは対象を把握することである。
対象とはなにか。対象とは認識として把握されるものである。
認識Aは認識Bである。また、認識Bは認識Cである。また、認識Cは認識Aである。
このような意味付けを行うと、認識A、認識B、認識Cの差異を見いだすことが難しくなり、いずれの意味付けもできていないように感じられる。
対象が何であるかを自分が把握しようとするとき、すでに対象という認識がそこに成立している。対象を、対象というその認識の成立前に認識することはできない。対象はすでに対象として得られた認識であり、自分はその対象がなにであるかをさらに把握しようとしている。
認識することや対象を把握することとは、すでに把握された認識を使って対象の意味づけをしたり置き換えたりすることである、と言い表すことができる。
対象を自分が成立させているのではなく、対象となる認識そのものを自分が作成しているわけでもない。対象や認識は、自分によらない方法によって自分にもたらされている。
対象や認識を得るしくみとはどのようなものだろうか。
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