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一年経って、はじめて本当の新谷さんを見た

背中に感じるとんでもない圧力


新谷さんがマラソン挑戦を決意した1回目の練習、つまり最初のマラソン練習で、初めて本当の新谷さんを見た気がしたんです。それまでも約1年間、新谷さんのトレーニングを引っ張ってきたけど、ちょっと質が違うんですよね。多分これはずっと引っ張らないと分からない感覚かも知れませんが、後ろからの圧力が全然違うんです。ペースが勝手に上がってしまうくらいに。その日は思わず横田さんに「初めて本当の新谷さんを見た気がします」と伝えたら、横田さん自身もその変化を感じていたみたいで二人してグランドで興奮してました。もしかしたらハーフや10000mで日本記録を出す前もこんな雰囲気だったのかなとたまに想像したりします。

画像3©︎HideakiIwakuni

左腕が振れなくなった

ちなみにマラソントレーニングが始まってからぼくはたまに左腕を振れないことがあります。想像して欲しいんですけど、ものすごい圧で後ろを走ってる新谷さんに左腕がぶつかったら、もうそれまでみたいには振れないんですよね、こわいのと、新谷さんの大切にしてるリズムとか何かを崩すような気がして。横田さんはぶつかっても気にしないらしいです。たくましいなぁ(笑)ちなみに新谷さんは練習中にぼくが左腕を振らない、いや振れない?ことに気付いて爆笑してました。左腕は振れなくなったけど新谷さんが笑ってくれたので良しとします。

画像2©︎HideakiIwakuni

一緒に走る、これがTWOLAPSスタイル

本気でチャレンジしている新谷さんを見ていると、当然ながら自分も本気になります。なので自分の本気を伝えるためにとにかく新谷さんと一緒に走ることに決めました。言うは易く行うは難しという言葉がありますが、この言葉って見方を変えると、その人の本質は行動に出るということだと思うんです。なので「新谷さんのマラソンを本気でサポートしたい!」という自分の気持ちを伝えるにはとにかく行動すること、それが僕にとっては走ることしか無かったから、ここだけは横田さんにも負けないように、新谷さんのペースメーカーはおれだ!って堂々と言えるように、3/6のその日を迎えるまで一緒に走り続けようって決めたんです。

画像3©︎HideakiIwakuni

ペースメーカーはたくさんいる

きっと新谷さんのペースメーカーをできる人はたくさんいるでしょう。だって走力があればできますから。でもやっぱり自分がやりたいと思ってしまう。だって、こんなにワクワクすることってありますか?ぼくにとってはこれ以上ないくらいワクワクすることなんです。レースに向けてのトレーニングは、毎回緊張感やプレッシャーもすごいけど、なぜか心地良いこの空間に触れていたいんです。このメンバーだからこそ、というのもあるかも知れません。

画像1©︎HideakiIwakuni

このチャレンジの先に

実は表に出てこないだけで、このチャレンジには多くの人が携わってくれています。本当にありがたいです。多くの人に支えらているこのチャレンジの先には当然ながら関わる人全員の笑顔が待っていて欲しいなと思います。とくにぼくがTWOLAPSに入ってからは、きっと新谷さんの本当の笑顔は見たことない気がするので。

01 のコピー©︎HideakiIwakuni

写真 / 岩國 英昭
文章 / 新田 良太郎

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