見出し画像

とだわらびSDGs通信 Vol.7 【株式会社ギャランティーサービス】後編

前回に続いて、戸田市の保険代理店 株式会社ギャランティーサービスの西村幹緒社長のインタビュー記事となります。

心が砕けそうになった

○最近は異常気象によって、各地で被害が出ていますが、御社でも以前台風で被災されたと伺ったのですが。

西村社長〉
そうですね。
2019年10月の台風19号の影響はものすごかったです。

台風が来る前から、桜川という川の護岸工事をしてて、一時的に護岸ブロック部分を一部撤去していたせいで、この辺一帯は腰くらいまで冠水していましたね。

近くの会社では、製造業で機械一式1億円近くがダメになってしまって、倒産されたところもありました。

私は消防団で、地域をまわっていて、マンションの住人や避難できない人をゴムボートを出して、救助していました。
住まいは笹目の方なので大丈夫だったんですが、ここ(会社)は大変でしたけどね。

一時的に事務所の前にプレハブを立てて営業を続けました。

ただ2019年は厄年ということもあって、やることなすことうまく回らなかったんですよ。
それで台風19号が来て、その修繕がようやく終わって、心機一転再スタートだという時に新型コロナウイルス感染症の蔓延という。。。

とどめを刺された感じでした。
もう心が砕けそうになりましたね。

事業継続力強化計画を作成していたので早期復旧できた

○大変なご経験をされましたね。ちなみに事業継続力強化計画は作成していたんですよね?

西村社長〉
はい。早い段階で必要性を感じて、事前に作成していました。
優先順位など計画の通りにスムーズに動くことができましたし、水害を補償する火災保険も入っていたので、早期に持ち直すことができましたね。

また、コロナ禍では感染リスクを最小限に抑えるために、テレワークを導入して、チームを2つに分けて出社してもらったり、営業だけ在宅にしてみたり色々やりました。

80歳の先輩の言葉

○打ちひしがれるような出来事が多くあったと思いますが、どのようにして前向きに進んでいこうと思えたんでしょうか?

西村社長〉
当時は結構一人で飲み歩いてましたね。
べろべろに酔っぱらって笑
なんで俺だけこんなつらい思いしなきゃならないんだよ、とか。なんでこんなに重なるんだよ。。。とか。

辛かったですね。
結局お酒は何も解決にはなりませんでしたが。
ある時、80歳越えの先輩(師匠)と話をしていたときに、こんな言葉を言われたんですよね。

「80年生きてきた中で、お前の話なんて大したことない。いろいろ降りかかっている問題があると思うけど、いっぺんに考えるからダメなんだ。因数分解して考えてみろ。水害の事、仕事の事、一個一個別々で向き合っていけばそんなのすぐ解決できるんだから」

と言われました。
その言葉で前向きになれましたね。響きましたね。

でも社長業ってこれだなって思います。
色々悩むことも多いけど、お前それがやりたかったんだろって。それで何苦しいとかつらいとか言ってるんだって、自分に言い聞かせました。

○会社として、また経営者として今回のことによってパワーアップした感じがありますか?

西村社長〉
そうですね。ちょっとやそっとのことではビビらなくなりましたね。

戸田市はそもそも河川が多く、歴史をたどれば昔から水害に脅かされていた街なんですよね。
だから付き合っていかなくちゃいけないと思うんですよ。

理念がないと続けられない

○地域へのメッセージをお願いします。

西村社長〉
SDGsは色々なことをやらないといけないみたいな感じに見えてしまうから皆難しく考えちゃうんですよね。
それぞれができそうだなと思うことを行動していけばいいと思うんですよ。

弊社の企業理念は
【人と暮らしの毎日の安心・安全支援企業】
です。

理念がないと続けられない。
持続可能性という言葉の通り、続けないと意味がないので。
パフォーマンスだったらやらない方が良い。
自分たちも成長できる取組みを地域や周りの人を巻き込んでやっていくことに意義があるんだと思います。

終わりに

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
実は私も同業他社で同じ業種でして、取材時間を過ぎても社長に色々相談に乗ってもらい、心に突き刺さるお言葉もいただきました。
外から見たら順風満帆に見える方でも、どんな人でも苦労や悩みってあるものなんですよね。

本当兄貴と呼びたくなるほど、誠実でかっこいい方でした!
西村社長、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!

株式会社ギャランティーサービス ホームページ 
https://guaran-s.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?