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文を書く時になんとなく気をつけてること①『具体名』

僕が書くときなんとなくそうしてるってだけの、うっすらした考え方たちをまとめます。
感覚でやってる部分も多く自分自身かなりムラがあるので、言語化したほうがいいと思ったから……。

僕は中学生の時にブログを初めて、大学で脚本や作劇、文章術、コピーなどについて学びました。今はたまに書いたり、いろんな記事の編集などに携わらせてもらってます。

その上で、自分は「わかりやすさ」「読みやすさ」にかなり振って書いています。
中学生の時にNumeriという超すごいテキストサイトに出会い興奮したのが今の活動における原体験なので、賢い中学生が読んでちゃんとわかるように、みたいな意識をしてます。漢字や熟語も基本的にその範囲で使います。

『具体名の話』


例えば電車に乗ってる場面を書くとして

■友人と電車に乗っていると

ではなく

■友人の田中と山手線に乗っていると

ってしてます。やりすぎるとめちゃくちゃクドくなるし、やるべきじゃないところもあるので全部やるわけじゃないのですが。イメージが定まってない冒頭部分などでそうしてます。

なんとなくセリフのある登場人物は友人Aとかそういうのにはせず、稲田とか吉崎とか偽名を付けてます。それだけでなんかキャラクター性がちょっとだけつきますし、書きやすいです。(実在する奴らの実際の出来事なのですが)


電車名や地名をちゃんと書くのも自分が読む側だとして、こっちの方が具体的にイメージしやすいからというのと、自分と読者さんの目線や温度感を合わせたいというのが大きな理由です。喫茶店じゃなくてルノアールって書いたりするのもそういう意図です。

極端に言うと、こんなふうに書くやついないけど、
「動物が果物を食べている」じゃなくて「ウサギがリンゴを食べている」の方がイメージしやすいじゃないですか。イメージの手間がない。
もちろん多少の誤差はあるだろうけど、ゴリラがスイカを食べてるとか認識が大きくズレることを防げる。

でも「東武アーバンパークラインに乗って愛宕駅に」とか大多数が知らないものの時は具体名にしてない。流れ上問題なければ「中央線」とかわかりやすいのに変換してます。

整合性は個人的にそんな重要ではないので、読んでる人がわかりやすいか、変なところで引っかからないかをずっと意識してます。

でも「中央線で柏に行って」とかだと柏駅は中央線通ってないから千葉県民は引っかかるので、そういう時は「電車」にしてます。整合性は重要じゃないって言ったけど絶対に守るべきでもあるから。。。重要なのは読んでくれた方が引っかかる箇所が無いかどう(≒読みやすいか)で書いてます。


あとこれはすごく極端な話なんだけど、離島に住んでる読者がいると仮定して、その人にとっての電車とは、島内を走る単線の1車両のやつかもしれない。ボタンで自ら扉を開けるやつかもしれない。いつもほぼ人が乗ってないかもしれない。

自分は関東圏に住んでることを明かしてるから、おそらく優秀である離島の読者は無意識に10両くらいあって人の多い「都内の電車」に脳内で変換して読んでくれると思うのだけど、その変換の手間を与えたくないなーってのもあります。そんなところで引っかかってほしくない。僕が乗ってるのはあの緑で環状の山手線だ。

テキストは比較的、構成を起承転結(その配分についてはいつか別記事で)に忠実に書いてるので、基本的に僕が1番読んでほしい部分は後半に来ます。
残り全てはそこに向けての助走みたいなものなので、みんなが違和感や引っかかりを持たずになんとなく理解してスルスルサクサクスクロールしてそこまで読んでくれたらいいなーと思ってこういうスタイルになりました。構成とか起承転結とかどうでも良ければ、序盤からめちゃくちゃ難しい漢字とか使った捻りに捻った文章を載せたい人だよ僕は。

色々書いたけど全部が全部そうしてるわけでもないし、起承転結なんか考えてない日記もあるし、2個前のnoteすら普通に「電車」とか打って公開してるし(東海道線に乗ってたんだけどわかりにくいかなと思って……)未だに誤字も脱字もするぜ。

日記なんか絶対自由でよくて、ルールなんてないと思う。みんなマイルールで書いてるから。自分と熱量の差異なく読んでほしくて読みやすさに振った私はこう書いてますってだけです。何が正しいとか無いです。

これは渋谷から上野に向かう、山手線の車内で座りながら書きました。

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