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「生徒の知りたいに答える」教育系TikTokerの「静岡の元教師すぎやま先生」をインタビュー!

今回は「静岡の元教師すぎやま先生」さんにお話を伺いました!元教師でYouTuberでもありながら、現在はTikTokで活躍している彼はどのような経験をしてきたのか、どんな戦略を練っているのか。今後の展望を含めてお話を聞きました!

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元音楽教師、インフルエンサーの道へ

・TikTokではどのような名前で活動されていますか?
「静岡の元教師すぎやま」という名前で活動していて、以前はYouTubeで活動していました。十年以上静岡の公立中学校の教師をしていた経験があるので、「すぎやま先生」という名前でもともとは活動していました。

「道東の漁師さん」という北海道の東の地区で漁師をされている方のTikTokがバズっていたのを知っていたので、それを参考に「静岡の元教師すぎやま」という活動名にしました。地名プラス職種プラス名前ということですね。

・インフルエンサーの活動をスタートしたのはいつですか?
2020年3月です。まだ1年ちょっとしか経っていないのですが、おかげさまでフォロワーの数など急速に伸びています。

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新型コロナウイルスが人生の転機に

・どうしてインフルエンサーへシフトしたのですか。
教師時代に音楽と社会を担当していたこともあって、音楽への興味が強かったんです。いずれはミュージカル関係の仕事に就きたいという願望も持っていました。具体的に言うと、自分が出演することはもちろん、市民ミュージカルの制作や企画などにも関わりたいと思っていました。実現するために周囲の反対を押し切って、教師を辞めまてしまいましたね。

そんな思いで、3年前からボイストレーナーの仕事で生活を支えながら、ミュージカル関係の仕事を始めました。
そして、2020年の3月。レッスン終了後のボイストレーニングの生徒さんが、に自分のスマホを見ながら「ええっ!」と大声を上げていて、理由を聞いてみたんです。その時、見ていたのは、当時の安倍晋三元首相が新型コロナウイルス対策のため『全国一斉休校』を要請したというニュースでした。元教員の経験からして「これはただごとではない」と思い、同時に「この仕事のままでは生きていけない」とその瞬間に判断しました。

そこからYouTubeに全力を注ぎはじめました。

・当時のチャンネル登録数はどのくらいでしたか。
当時は200人くらいでした。コロナについての情報を徹底的に調べ、その内容を動画でいち早く発信していたら、その動画がバズって登録者が一気に3万人に増えましたね。これで自信が付いて、YouTuberやインフルエンサーとしての活動に本腰を入れました。

当時はビジネス系YouTuberの全盛期だったこともあり、他の方の動画を見ていくなかで自分では「ここが天井だ」と感じるようになりました。
正直、視聴者を魅了するコンテンツを出し続けることに限界を感じていました。自分が発信したい情報よりも視聴者に受けることを優先しなければならない。でも、そうするとチャンネルの評価が下がってしまい、次の動画が再生されなくなるというジレンマを抱えています。

行き詰ったなかで次は何かと考えたときに、当時、まだあまりメジャーでなかったTikTokに注目しました。
私がTikTokに注目した理由はいくつかあるんですが、実は一つは、世界の歴史と関係しているんです。

かつて、世界の覇権はイギリスからアメリカへ移り、そしてこれからは中国へと移ろうとしている。これはインフルエンサーの世界も同じで今後は中国製のツールが伸びると考えたので、TikTokに目を付け、2020年6月からTikTokをスタートしました。

中高生の「知りたい」欲求を刺激

・TikTokでのコンテンツはどういうものをメインに投稿していますか?
私がはじめた当時、TikTokは若い男女が歌ったり踊ったりするコンテンツがメインで、おじさんがしゃべっているだけのトーク系動画は伸びないと言われていました。しかし、それを逆手にとってトーク系で天下を取ろうと決心しました。そこで最初に自分の教師の経験を活かして校則系の動画「くるぶしソックスを禁止するのはおかしい」をアップしました。

@sugitchannel

くるぶしソックスはなぜ禁止なのか?#校則 #教育#元教師

♬ HACK - Shuta Sueyoshi

これがバズって、480万回再生されました。中高生が変だと感じている校則について語った動画がそれまでになかったからだと考えてます。そのあとの動画も100万回再生のものが続き、フォロワーも一気に3万人になりました。でもその後の4カ月ほどは伸び悩んでしまったんです。

そこで、2020年の12月にQ&A方式のスタイルの動画をアップしてみました。それがまたまたバズって1カ月で10万人になるまでフォロワーが増えました。このQ&A方式では、普通の大人だったら相手にしないような中高生の学校に関する悩みに答えるというスタイルです。ターゲットは中高生に絞って、彼らだけがわかることを内容にした動画をアップしています。

・いわゆる「学校の闇」のようなものに焦点を当てているわけですね。
そうです。TikTokで受けるワードがいくつかあります。そのなかでも「暴露」「秘密」「ほとんどの人が知らない」という3つのワードに絞った戦略をとっています。中高生の「知りたい」という欲求を刺激しているんです。

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企画やターゲットなど、戦略的に考えている

・具体的なターゲット層や戦略などは。
中高生がターゲットで、メイン層は男子中学生です。中高生にとって学校の先生が何を考え、自分をどう思っているかという事は気になると思うんです。そこで「先生の本音を暴露」「先生は何を考えているか?」というタイトルで注目してもらうようにしています。たとえば「修学旅行生徒が寝た後」という動画は非常にバズりましたね。

・公務員だったということは退職した今も守秘義務があるのではないですか?
その通りです。その点には非常に気を使っているので、言ってはいけないことは言いわないです。ギリギリのところで踏みとどまっています笑。
TikTokはわりと炎上しやすいのですが、私の動画はかなりきわどい情報を扱っている割に炎上しないんです。自分の戦略が正しいのではないかと思っています。

・TikTokで活動する上で何か嬉しいことなどはありますか。
教師だったこともあり、人にアドバイスすることが好きだったり、数字が伸びていくのを見るのが好きです。自分でリサーチして、動画を出してみて再生数が伸びた伸びなかったと検証するのも楽しいです。また講座などを開いて、TikTokでこれから伸びたいという人たちにノウハウを教えて、一緒にその人の将来のことを考えながら、アカウントを成長させていくような仕事もとても自分に向いているなと思います。

「静岡の元教師すぎやま先生」とは?

・自身の強みは何だと思いますか。
1分間人に向かってしゃべり続づけることができることです。トーク力には自信がありますね。TikTokの動画のほとんどは編集によって成立しているものばかりなのですが、私の動画はほぼ無編集です。トークし続けることができるTikTokerは数少ないのですが、私にはできるので強みだと思っています。

教師時代からカリキュラムなどの組み立てが好きだったので、その力が今の私の動画に生きていると思っています。人に伝わりやすい企画を作ることが非常に好きです。

・TikTok投稿を一言で表すなら何ですか?
「衆生救済」です。これは仏教の言葉で、人を救うことが修行の一環と考えられているというもので、人々を救うことが自分を救うことにもなるという意味です。人々に有益な情報を配信することを通して、その人たちの悩みや課題などが解決されることが、自分の励みにもなり、自分自身の救いにもつながるということです。

・今後の事業戦略を教えてください。
何年もプレーヤーとして最前線で活躍し続けるのは厳しいと感じていて、どこかで一区切りつけないと、と思っています。

TikTokはおそらく2021年度中にはライブコマースを実装してくると予測しているので、それを予想した事業戦略を立てています。
具体的に言うとオンラインでの「教育事業」を考えていますね。すでに中国では成功例があり、無形商材を売っていくということを考えています。

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