メタルヴォーカルVS超小型生物

毎週メタルをテーマにyoutubeでお話をしていますが、本業はメタルヴォーカルです。

ヴォーカリストにとって喉はとても大事。

体調が悪いとき、もっとも気にする箇所が喉。

しかも体調が悪いとき、真っ先に変調をきたすのも喉。

大の大人ならば喉なんて気にすることもないだろう。

いがらっぽくても仕事はできるし旅行にもいける。

ヴォーカルはそうはいかない。

特に高い声はとても繊細で、喉が炎症を起こしていると本当に出なくなる。

しかも一度炎症を起こすと完治に1か月はかかる。

矢沢永吉さんもプロは風邪をひいてはいけないと著書で書いておられた。

それぐらい喉は大事にしなければならない。

僕の場合は風邪以上に気を付けないといけない要因がある。

中学生の頃ぐらいから友達の家に泊まりに行くことがあった。

朝まで格闘ゲームをしにいくわけだ。

ところがいつもゲームどころではなくなる。

夜、必ず重度の花粉症のような症状が始まるのだ。

眼は気が狂うほどかゆくなる。

鼻水が滝のように出るが、完全に詰まっているため一切吸うことができない。

喉が炎症を起こして声がデス声に早変わり。

ゲームどころではない。

ところがこの症状、昼間に友達の家にいってゲームをしても起こらない。

泊まったときだけ起こるのだ。

そして家に帰ると喉の炎症以外はすぐに収まるので、その時はさほど気にしていなかった。

いつしかその事も忘れていった。

ところ5年前に、急にその症状が襲ってきた。

場所は5年以上住んでいる自分の家である。

時期は東京でのライヴ1か月前…。

詰みである。

風邪による喉の炎症なら1か月で収まるが、この原因不明の炎症の完治は3か月はかかるのだ。

東京でのライヴは人生最悪の出来だった。

大阪に戻っても喉がまったく治る様子が無い。

突然襲った症状、原因がまったく分からない。

普段通り生活していたはずだ。

この時はありとあらゆる喉に良い方法を調べて実践した。

漢方も飲んだし食事療法も試した。

自然の空気を吸えば治るかもと思い、登山やウォーキングもやってみた。

しかし効果なし。

喉の治療で評判の耳鼻科も5軒ほど行ったが効果なし。

途方に暮れながら生活していました。

否、絶望していました。

4か月ほどたったある日、近所に呼吸器内科があることを知る。

「もしかして喉も呼吸器か？」

何か惹かれるものがあったので、自分の感を信じて入ってみる。

初老のお爺さん医者に喉の炎症を見てもらうと、

「アレルギーやね。」

の一言。

その場で採血して1週間後、原因が分かった。

『ヤケヒョウダニアレルギー』

それが僕の症状だった。

ヤケヒョウダニとはチリダニの一種。リンク閲覧注意

日本には多く生息し、人は刺さないが死骸やフンがアレルゲンとなる。

まさか自分がアレルギー持ちだとは思っていなかった。

その時に理解した。

中学時代にその症状が、友達の家に泊まる時だけ起こる原因を。

そう、布団である。

押し入れにずっとしまってある客用の布団。

僕はヤケヒョウダニの巣で寝ていたのだ。

しかしなぜ急に自分の家で症状が出るようになったのか。

原因はその時、amazonで大量に買い物をしていて、梱包のダンボールがいっぱいあった。

これを再利用できないかとネットで調べたら、『誰でも簡単！Amazon段ボールでできるオシャレ書類整頓BOXの作り方！』みたいな記事があり、部屋にはamazonロゴ入りダンボールBOXが大量に飾ってあった。

つまり『誰でも簡単！ヤケヒョウダニの紙の大きなお家』を作っていたわけだ。

すぐに廃棄した。

気持ち的には焼却したかった。溶岩に投げ込んで永遠に封印したかった。

それ以来、ダンボールは商品を取り出したら即処分し、人の家には泊まらないようにしている。

それからはそのアレルギー症状は出ていない。

ホテルのベッドなどは症状が出ないので日本のホテル（ラブホテル含む）はどこも衛生面で超有能なのが分かる。

全国の喉の炎症で困っている人は、一度アレルギー反応検査を受けてみてください。

もしかすると貴方も風邪ではなく、ダニ（ハウスダスト）アレルギーかもしれません。

僕がヴォーカルでいるためにしていることは、

水分をしっかり採る

良く寝る

布団は毎日干す

ダンボールは一切信用しない

これを守れば死ぬまでメタルヴォーカルができます。