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学齢期のHandwriting skillsに関連する因子とは?

学齢期のHandwriting skillsに関連する因子とは?

Handwriting, visuomotor integration, and neurological condition at school age
JESSIKA F VAN HOORN,CAREL GB MAATHUIS,LIEKE HJ PETERS,MIJNA HADDERS-ALGRA : Volume52, Issue10, October 2010, Pages 941-947

就学に向けて支援をしている子どもさんも多く、最近読んでいる「Handwriting skills」シリーズです。

学習障害の一つとして「書く」ことの困難さを示す「Dysgraphia」について考えてみます。
「Handwriting skills」の機能的には、視覚と運動の協調、運動計画、認知・知覚機能、触覚・運動感覚情報の正確性等が必要です。

その中でも今回は、「Minor neurological dysfunction (MND):軽微な神経機能障害」と「Handwriting skills」との関連性を示した論文です。

対象
普通小学校児童(n=132、平均10y 5mo,)と特別支援学校児童(n=120、10y 10mo)で年齢範囲は8歳から13歳です。

方法
TouwenらのMNDにおける神経学的診察法において3つの臨床的分類(正常、単純MND、複雑MND)に分けられました。

次にHandwriting skillsは、
子どもが罫線のない紙に標準的な文章を5分間書いて、手書きの質と速度を測定するという標準的な指標を基にスコア化しています。
スコアは、最小値は0、最大値は65となり、「0点から20点:正常、21点から28点:筆跡不良、29点以上:書字障害」と解釈されます。

De Ajuriaguerra J, Auzias M, Coumes F, et al. [Children’s writing. The evolution of writing and its difficulties]. 3rd edn. Paris: Delachaux & Niestlé, 1979. (In French).

視覚-運動総合発達検査は、
Developmental Test of Visual-Motor Integration (Beery VMI)が用いられました。

運動能力については、
Movement Assessment Battery for Children(Movement ABC)が用いられました。

結果と考察
色々解析していますが、ロジスティック回帰分析のとこだけ…

神経学的機能障害の重症度とVMIの成績の両方がDysgraphiaにどの程度寄与するか?
その結果、VMIと単純MNDはDysgraphiaに関連せず、複雑MNDは統計学的有意差はないが(オッズ比2.86[95%信頼区間[CI]0.98-8.37],p=0.055)であり,特別支援学校への在籍有無がDysgraphiaの主要因である(オッズ比34.53[95%CI 5.53-215.64],p<0.001)ことがわかりました。

ざっくりと書きますと、
手書き文字と視覚運動統合の障害がMNDに認められますが、特に微細運動障害と協調性の問題に関連していることが示されました。手書き文字の困難さは、視覚運動統合の障害よりもMNDの重症度に密接に関連していたことも重要なポイントであると考えられます。

また視覚運動統合の障害は、MNDにおける協調運動障害や微細運動障害だけでなく、筋緊張調節の機能障害や程度は低いものの感覚機能障害にも関連していることがわかりました。

しかしながら、M-ABCスコアが15% tile以下の子どもでは、筋緊張調節や感覚機能障害は視覚運動統合の障害とは関係がなく、視覚運動統合とは、やはり視知覚機能/認識と手先の操作がどの程度協調/協応している、または統合させる能力が重要であることがわかります。

M-ABCでは、大まかな運動の不器用さ(手先の巧緻性、ボールスキル、バランス)がわかりますが、MNDでより詳細に神経学的な臨床徴候を理解しておく必要があるかもしれないですね。

前に読んだけど、もう一回読み直そうかな。

https://www.molcom.jp/products/detail/75806/

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