執着を手放すと愛される
愛する人との素敵な関係性のため、また深い愛を実感しながら幸せな人生を送るために「執着を手放す」ことの重要性が言われます。この「執着を手放す」は誤って解釈されやすいです。「無理やり願望を諦める」と思われやすいのですが、そうするとさらに辛くなってしまうこともあります。
「執着を手放す」について内容と実践についてです。
1.執着とは何か
執着を手放すためには、まずは執着とは何か、そしてどうして執着が生まれるのかを知る必要があります。
囚われたり離れられないと思っている気持ちは、つまり深層にある痛みや傷が根底にあるからです。例えば「頭痛がひどすぎるから頭痛薬が手放せない」に似ています。
ということは執着だけを手放そうとしても手放せない理由が分かりますよね。「頭痛」があるから頭痛薬に執着しているように、「心の痛み」があるから「相手からの愛」「相手からの温かさや安心感」から離れることができなくなります。それを手に入れることに囚われてしまうようになります。
執着がない場合でも「彼からの愛」を願うこともあります。その場合は、今すぐに彼からの愛が感じられなかったり、欲しい愛が手に入らなくても、心は穏やかでいられます。痛みや傷がベースになって求めているわけではないからです。頭痛がない状態では薬を必要としないですよね。でも健康で心穏やかでも、女性としてより温かな経験やより素敵な出来事を願うことはありますね。
2.執着を手放す方法
ということは、執着だけを手放そうとしても上手く生きません。そうすることは、酷い頭痛があるまま、頭痛薬だけを飲まないように我慢している状態だからです。
頭痛薬を手放そうとするのではなく「頭痛がなぜ起きてしまうのか?」にフォーカスすることが大切です。つまり執着の原因となっている心の痛みや傷がなぜ自分の深層にあるのか。それを丁寧に考えてみるということです。
痛みや傷にも様々なものがあります。それを自分の心に聞きながら丁寧に探っていきます。
あなたの「執着さん」に聞いてみるのもいいです。「執着的な気持ち」を一人の人間だと思ってみて、あなたから聞いてみてください。
「執着さん、何を求めているの?」
「執着さん、何があれば安心するの?」
「執着さん、何をされて辛かったの?」
執着さんが起きる痛みや傷のもとになっているのは、ほとんどは親との関係性です。つまり、子供の頃に親の言動や表情によって辛かった幼少期があったということです。子供の自分をイメージして、幼い自分に聞いてみるのもいいです。
執着さんは、傷や痛みの理由を大人のあなたに気づいてほしいのです。なぜならば、自分が自分の過去の頑張りや耐えていたことを知らないことは、心の中にいる子供の自分にとって「誰にも分かってもらえない」という苦しみになるからです。
心の中にいる自分(執着さん、もしくは幼い自分のイメージ)と対話してあげて、その気持ちを分かってあげてくださいね。そうすると、傷や痛みが少しずつ小さくなっていきます。痛みが小さくなっていくということは、頭痛薬(心の傷のために切望していた彼からの愛)に囚われなくなるということです。
3.執着を手放した先にある愛
執着から解放されますと、まるで鳥かごから外に出たかのように何にも囚われなくなります。彼のことを愛しているままですし、彼から愛されたいという願いも同じですが、そこにはお花畑を飛んでいる蝶々が花の蜜を求めるような軽やかさがあります。
執着を手放して彼を眺めますと、彼に過度に期待したり、彼を妄想的なイメージで覆ってしまず、まっさらな彼の姿が見えるようになります。
まっさらな彼とは、魅力的な彼の姿だけではなく、彼の弱さ、隠していること、彼の心の痛みや苦しみも含めて見えるようになるということです。
そうなると「私だけが辛い」「私だけが置き去りにされている」「彼からの愛がないと苦しい」という感覚から解放されて、心地よい穏やかな気持ちで彼を愛することができます。
そんな中庸の空間では、彼が過去にあなたにしてくれたことや現在与えてくれている数々の愛に気づくようになり、彼の気持ちも理解できるようになります。
執着のない波動は自然に相手に届きます。あなたからの波動が、相手の愛と共鳴し、自然にあなたに愛を向けやすくなります。男性は、執着的な重苦しい波動が苦手なので、女性から執着心を向けると男性は無意識に其の女性から逃げたくなってしまいます。ですから、女性に執着心のないほうが、彼から愛を注ぎやすく、積極的に愛を表現しやすくなります。
ですから「執着を手放すと愛される」なのです。
4.まとめ
「執着を手放す」は、自分の心の痛みや傷と向き合うことにより「結果的に手放せている状態になれる」ということです。
ですから無理やり執着やエゴを消そうとしたり無くそうとしたりしなくていいのです。
執着さんやエゴさんと静かな場所で丁寧に対話して、それぞれの辛さや欠乏、欲しかったものについて真剣に耳を傾けてあげてくださいね。
宇宙はいつもそんなあなたを愛の毛布で包み、いついかなる時もあなたを次のステージへと導いてくださっていると信じてください。