サブスクで見れるおすすめ映画『帰ってきたヒトラー』 チーム①POP祭2022年度記事_高久ひかる

「みんな、最初は笑っていた。」


配信サービス

 U-NEXT(プレミアム定期購入)
 Amazonプライム・ビデオ(¥204円から)


あらすじ

ヒトラーが現代によみがえり、モノマネ芸人として大スターになるというドイツのベストセラー小説を映画化。服装も顔もヒトラーにそっくりの男がリストラされたテレビマンによって見出され、テレビに出演させられるハメになった。男は戸惑いながらも、カメラの前で堂々と過激な演説を繰り出し、視聴者はその演説に度肝を抜かれる。かつてのヒトラーを模した完成度の高い芸として人々に認知された男は、モノマネ芸人として人気を博していくが、男の正体は1945年から21世紀にタイムスリップしたヒトラー本人だった。ヒトラー役を演じるのは、舞台俳優オリバー・マスッチ。(映画.comより引用)


この映画の見どころ

 「帰ってきたヒトラー」の見どころは、コメディ映画のように見えてかなり風刺がきいていて、そしてドキュメンタリー要素も兼ね備えているところだ。
 劇中で、蘇ったヒトラーが街中に現れるシーンがある。そのシーンの中で民衆はヒトラーに対して各々の反応を示すのだが、実はこのシーンの民衆はエキストラではなく、本物の素人の、一般人なのである。何の予告もなく街中に現れたヒトラーそっくりの人物に対して人々はどのような反応を示すのか。ヒトラーに対してナチス式敬礼をする者もいれば、中指を立てる者もいる。人々がヒトラー(に限りなく寄せた人物)に対してどのような思いを抱いているのか、台本にある台詞にのっとった意見ではなく、「本当の意見」をこの映画では見ることができる。
 また、これはわかる人にはわかるネタなのだが、「総統閣下シリーズ」をパロディしたようなシーンもあるため、ところどころでクスッとなるのもこの映画のいいところである。コメディ要素とドキュメンタリー的なシリアス要素のバランスがちょうどよくとれている映画であるため、多くの人が楽しむことができる作品であろう。


この映画を見た後にあなたは「ヒトラーを笑っている」か。それとも「ヒトラーと笑っている」か。



高久ひかる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?