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『うみべの女の子』

『うみべの女の子』

〇あらすじ
 海辺の小さな街で暮らす中学生の小梅(石川瑠華)は、憧れの三崎先輩(倉悠貴)に手ひどく振られたショックから、かつて自分のことを好きだと言ってくれた内向的な同級生・磯辺(青木柚)と関係を持ってしまう。
初めは興味本位だったが、何度も身体を重ねる二人。やがて、磯辺を恋愛対象とは見ていなかったはずの小梅は、徐々に磯辺への想いを募らせ、一方、小梅に恋焦がれていたはずの磯辺は、その関係を断ち切ろうとしてしまう。二人の気持ちはすれ違ったまま、磯辺は過去にイジメを苦に自殺した兄への贖罪から、ある行動に出ることとなる・・。

〇感想
 私は元々原作漫画である浅野いにおの『うみべの女の子』が好きでした。実写映画化されると聞き、公開後すぐに新宿武蔵野館で鑑賞しました。完璧な実写化だったと思います。キャスティングからストーリー構成、全てにおいて原作のイメージを崩すことなく制作されていました。挿入歌であるはっぴぃえんどの「風をあつめて」が流れる場面は“激アツ”でした。しかし、この実写化はするべきではなかったと私は思っています。この完璧な実写化を観て私が再確認したのは、この作品は漫画だからこそ許されていたストーリーであったということです。浅野いにおの作品はどこかリアルで何となく共感してしまう雰囲気が魅力ですが、非現実な世界です。この作品は“思春期”をテーマに描かれていてどこか懐かしさを感じますが実際にこんな中学生活を送った人なんていないはずです。中学校が舞台でありながらとにかく性描写が多いです。漫画であれば軽く読み進められていた場面も実際に映像にしてみると長くリアルな間が生まれます。私は観ながら「何を見せられているんだ、、、、」という感覚に陥りました。また、磯部の厨二拗らせ感が半端ない。共感性羞恥で悶えます。これらのことから私は『うみべの女の子』をくそ実写映画に選びました!

〇くそ映画度 5


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