(詩)「過ぎ去りし日のために捧げる詩」

エンドロールは
冬枯れの木々に始まり
空の青の先を望んで
今日までの日々を描きながら
サクラたなびく道を
ゆっくりと歩いていたい
夢を見る

高速道路を通らなければならない現実に
どれだけの人が追い越していっただろう
見えない過ちの恐怖に
何度、ブレーキを踏んだことだろう
今見ていた夢は今潰え
今見ていた星の位置を思い出すこともできなくて
全てが幻に帰す今
多くの諦めと多くの絶望で
いっぱいになったゴミ袋から探した小さな希望
あなたは幻砂漠に咲く一輪の花
誰かに折られる前に枯れてしまう前に

歩いている道半ば
木々は葉を落とした
春を迎えるために
だから砂漠を歩くために過去を落とした
あなたを迎えるために
さようなら、さよなら
過ぎ去りし日々よ

*広瀬凌也

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