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活動報告(モンゴル編)

パトロンの皆様
この度は"JOURNEY ARMOUR"をご支援頂き誠にありがとうございます。
ご支援頂いたリターンと致しまして、プロジェクトの活動報告をさせて頂きたいと思います。
現在、モンゴルと中国にてPV撮影を行なっております。(6/2~6/23)
各国の概要と、現地の方との交流の中で得た情報を「モンゴル編」と「中国編」に分けてお伝えします。

※自分たちが現地に行って得た情報であるため、実際のデータや一般論とは異なることもございますがご了承ください。
そのため自分たちが訪れていない地域についての記述は控えさせて頂きます。

モンゴル編


モンゴル国概要
① 面積: 156万4,100平方キロメートル(日本の約4倍)
② 人口: 323万8,479人(2018年,モンゴル国家統計局(以下「NSO」))
③ 首都: ウランバートル(人口149万1,375人)(2018年,NSO)
④ 民族: モンゴル人(全体の95%)及びカザフ人等
⑤ 言語: モンゴル語(国家公用語),カザフ語
⑥ 宗教: チベット仏教等(社会主義時代は衰退していたが民主化(1990年前半)以降に復活。1992年2月の新憲法は信教の自由を保障。)


モンゴル国は、北・北西はロシア、カザフスタンと、また東南から南西にかけて中国と境を接し、 南北の最大距離は 1,259km。東西に2,392kmと日本と比較すると非常に大きな国です。国土面積は156万6,500㎢で日本の約4倍もあります。首都はウランバートルで緯度はパリ、ミュンヘン、ウィーン、 シアトルなどと、経度は、ホーチミン、ジャカルタなどとほぼ同じところに位置しています。

"JOURNEY ARMOUR"
撮影スケジュール inモンゴル
6/2 sun 東京→ウランバートル 出国(空路)
6/3-6/6 ゴビ砂漠撮影
6/7 fri ウランバートル西
6/8 sat 終日ウランバートル(予備日)
6/9 sun ウランバートル→北京 移動


モンゴルの撮影では、モンゴル南部のゴビ砂漠を訪れました。ゴビ砂漠はサハラ砂漠、タクラマカン砂漠、リビア砂漠に続き世界で4番目に大きい砂漠です。砂漠というと一般的には細かい砂の砂漠をイメージするかと思いますが、実は砂漠の定義としては「降雨量が少なく、極端に乾燥した地域」のことを言います。ゴビ砂漠には、いわゆる砂砂漠は全体の3%ほどしかなく、砂漠でありながらも緑が多いのが特徴です。


このゴビ砂漠では、恐竜の化石が数多く発見されており、かつては緑や水の富んだ場所であったこともわかっているそうです。
恐竜が卵から産まれるというのは今や常識となっていますが、世界で初めて恐竜の卵の化石が発見され、その仮説が証明されたのもこのゴビ砂漠だということです。そのため、恐竜達の名前はモンゴル語であることも多いようです。興味のある方はより詳しく調べてみてください。
ここモンゴルは、日本にとっても全く関係のない遠い場所ではなく、春先に黄砂として大陸から運ばれてくる砂もここのものが殆ど。
日本からの直行便もあり、物理的にも非常にアクセスしやすい国だと言えます。


首都ウランバートルの現状 大気汚染について

ウランバートルでの生活は近年大きく変化しており、伝統的なスタイルで生活している人は殆どいなくなっているそうです。先日日本のテレビでも放送されていましたが、ウランバートルが今直面している最大の課題は大気汚染です。
少し前には中国の工業発展に伴い、北京の大気汚染が大変問題になっていると大きく話題になっていましたが、その時の北京をはるかにしのぐレベルで大気汚染が進んでいるそうです。

工業発展も要因の一つではありますが、ここ数年でウランバートルの人口が激増。そんな中、冬はマイナス40度まで気温が下がります。そのため人々は家の中で石炭燃やして寒さをしのいできました。
これが大気汚染を急速に加速させたと言われています。

私が訪れたこの時期は視界も良好で、視覚的に大気汚染を感じることはほとんどありませんでしたが、冬は少し先でも全く見えなくなるほどのスモッグが首都ウランバートルを覆うと聞きました。
そのため人々は休暇の度に郊外に出て空気のきれいなところに行くことが多いんだとか。


伝統的な生活スタイル

まず最初に彼らモンゴル遊牧民の代名詞とも言える移動式住居のゲル。
遊牧民が飼っている家畜は馬、ラクダ、山羊、牛の4種類があり、このいずれかを飼っています。4種類一緒に飼ってるお金持ちの家庭もあるそうですが、ヤギと羊を一緒に買っている家、そして馬を飼っている家をよく見た印象です。

遊牧民は飼ってる家畜に美味しい草を食べさせるためにゲルを組立式にし、その草を求めて馬車やラクダに乗せて移動します。ゲルは5~6人の大人が2~3時間で組み立てることができます。
ゲルは丸い形をしており、窓はありません。そのため一日中太陽の光をゲル内に取り入れるためにドアは必ず南側に向けて建てるそうです。
ゲルは木を組み立てて、その上からフェルトを乗せて紐で縛りつけています。

モンゴルのヤギや羊は、与えられる餌ではなく、それぞれが一番美味しい草を求めて移動して食べるため非常に健康的に育つそうです。
確かにモンゴルで食べた羊や山羊のお肉は日本やアフリカで食べたものよりも脂がのっていて美味しかったです。

また、彼らの伝統的な料理は家畜のライフサイクルに合わせて季節性のあるものになっています。春は家畜の出産時期であるため、夏までは搾乳シーズンとなります。この時期は基本的に乳製品を食します。煮出した茶汁に生乳を数パーセント加えたものに塩を入れて味をつけます。彼らは1日にこれを2リットル前後飲むそうで、食事は遅い夕刻に一度食べるだけだということです。この一回の食事では、肉うどんのような温かいものを摂ることが多いんだとか。

(この日は羊肉のカレーライスのようなものでした)

そして、秋・冬になると家畜を屠殺します。食料が不足する冬を前に弱った家畜をまとめて屠ります。彼らはそれを冬中食べ続けることになります。
ちなみに、この屠殺はお腹を切って内臓の中に手を突っ込み奥の方をキュッと回して血管を切ることで、家畜に苦しみを与えることなく命を絶つことができるそうです。

実際に屠殺された後のヤギを目にしましたが、確かにお腹のところに穴が空いているのが確認できました。遊牧民の生活の知恵といったところですね。
また、自分の死期が近づいていることを家畜たちもわかっていると現地の人が教えてくれました。屠殺前にはいつもとは様子が違い、自分からこちらに寄ってくる家畜もいるそうです。とても不思議ですね。


史上最大のモンゴル帝国

モンゴル帝国は1206年にチンギス・ハンによって築かれた歴史上最も広い領土を持った国の一つと言われている帝国です。初めは、大陸の北東部の遊牧民族の部族連合でしたが、チンギス・ハンは自身の弟や僚友、統括した各部族の王たちと共に強力な軍事態勢を敷き、その勢力を東西へと伸ばしていきました。
モンゴル帝国はひとりの皇帝が統治する国ではなく、チンギス・ハンの腹心たちがそれぞれ分かれて集団を作っていました。それが帝国の躍進の原動力となり、ユーラシア大陸全土に広がっていくことに。その勢力はユーラシア大陸全体に及んでいて、東ヨーロッパやトルコ、シリア、アフガニスタン、チベット、ミャンマー、朝鮮半島に至るまで、地上の陸地の4分の1を占めていたと考えられています。

中国大陸の北部・西部には、紀元前4世紀頃には既に遊牧民族が数多く存在していたと考えられており、歴代中国王朝はいずれも、彼らの存在に脅威を感じていました。万里の長城が長年に渡って補修・延長され続けてきたのも、北方の遊牧民族から町や交易ルートを守るためだったと考えられています。

彼ら遊牧騎馬民族の強さの秘密はやはりその機動力にありました。モンゴルの馬は欧米の馬と比べると体は小ぶりです。しかし、モンゴルの馬には長期間走り続ける事ができるだけのスタミナがあるというのが特徴だと聞きました。生まれてからずっと馬と共に育ってきたモンゴルの遊牧民族は馬の乗りこなしが他国のそれとは大きく異なっていたのではないでしょうか。
そんな中でチンギス・ハンは戦いの天才と呼ばれるほどの戦上手。巧みな戦術や奇襲を用いて次々に領土を拡大していき、たった1代で世界最大の国を作り上げてしまいました。

私も実際にモンゴルの草原に一人で立ちましたが、よくもまあこんなに見渡す限り草原で何もない土地から、世界を制してやろう!という野望をもてたものだなと感じました。一言で言って激しすぎると思います。笑
そんなチンギス・ハンは今でもモンゴルでは国の礎を築いた英雄として、街の至る所で名前や銅像を目にすることができます。民族同士の争いに終止符を打った人ですから当然ですね。ただ、定住民族ではないということもあり、当時の人々の生活の様子や歴史の書物などはあまり残っていないそうです。移動に移動を繰り返す生活のため、何かを後世に遺すという感覚自体が定住民族に比べて薄かったのかもしれません。


モンゴルに行っての感想
今回モンゴルに行ってみて感じたことを一言で表すと、”今まで生きててよかったな”ということに尽きます。同時に、死ぬまでにここを訪れることができてよかった。という感情が湧き出てきました。

息を飲むほどに壮大で美しい砂漠や渓谷。気の向くままに草原を駆け巡るたくさんの動物達。彼らと共存する遊牧民達の生活スタイル。涙が溢れ出るほどの満天の星空。もうどれをとっても本当に素晴らしくて、言葉で言い表すことができないほど感動しました。

どんな景色に感動し、何を思うかはその人次第だとは思います。それでも私自身にとっては、今まで訪れてきたどんな場所とも違う直接心に来る何かがありました。また、モンゴルで出会った全ての人が本当に親切で、常に助けてもらうことばかりでした。言葉ではなかなか通じ合えなくとも、お互いに心を通わせられた感覚。次回行った時には、特別に草原で家庭料理をふるまってくれるそうです。必ずまたこの土地に戻ってきたいと思っています。

モンゴル、本当に素敵で最高の場所でした。

本記事はクラウドファンディングで支援下さった方のみに公開しております。もしこれを読んでモンゴルに行きたくなったという方がもしいらっしゃればお声掛けください。現地の信頼できる友人にお繋ぎすることもできるかと思います。現地でのツアーはネットで見ると料金が非常に高かったりしますので、是非ご連絡いただければ多少なりともお力になれるかと思います。

皆様も是非一度モンゴルを訪れてみてください。
ご支援並びに最後までお読み頂きありがとうございました。
                                                                                       祇園 涼介

※帰国後、編集作業を行った上で今回撮影したPVを公開いたします。
その際にはまたご連絡をさせて頂きますので是非ご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。今後ともジーンズブランドRockwell Japanをよろしくお願い致します。