ありたい姿を意識してデザインする

ターゲットに引っ張られない

今、手がけている案件で、法人設立のためのロゴ制作をしているのですが、その制作過程で改めて感じたことです。
依頼を受けてデザイン制作に入る前に当然のごとくヒヤリングを行うのですが、そこではどういった思いがあるのか、とか、何を大切にしているのか、を中心に聞いていきます。その中でどの層をターゲットにしているのか、も漠然と聞いていきます。それらの情報をもとに様々なキーワードを抽出し連想し整理し、そのキーワードからイメージを膨らませていきます。そこからデザインに落とし込んでいくわけですが、今回そのロゴ制作(初期案)をするにあたって、ターゲット像をあまり意識しなかったんです。案件によってはバリバリ、ターゲットを意識することはあるのですが、今回は違いました。あまりというか全く意識しなかったといってもいい。
何故かといわれると、法人設立というクライアントのスタートラインであったということと、想いの方が強く、そちらを重視した方がよさそうだなということ。社名自体にもすごく想いが込もっていたのでそう感じていたのかもしれません。

ビジョンを表現する

デザインの提案をするとき、何案か提出するので全てがそうであるとは限りませんが、特にロゴといったその会社のアイデンティティになるものの場合、社外に向けて社内の想いを表現するという度合いが高い(私の場合はそう)。であれば、今、新たに法人化してこれから進化していこうとする会社であれば、ビジョンを明確に感じ取れるものの方がいい。ターゲットを意識するのであれば、現状抱えている顧客層よりもビジョンに沿ったターゲットを意識する方がいい。
そうやってデザインされたロゴは間違いなくその会社のイメージを変えてくれると思ってます(変えるというか進化させる)。デザインでビジョンを表現して、そのデザインでもって会社、社員、顧客それぞれを引っ張っていくみたいな感覚です。
多分、いや間違いなくデザインというものはそういうものであるべきだなと思いました。それがほんの少しの未来なのか、数年後の未来なのか。デザインにはそんな力があるので、チラシひとつのデザインをとってみても、そこに投資は絶対するべきだし、デザイナーとしては常にその姿勢でもって臨まないといけないなぁと改めて思った次第です。

というわけで今日は、ありたい姿を意識してデザインする。というテーマでお話しさせていただきました。

ブランド・プランナー 採用ブランディング認定ディレクター 下野

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