弱みにもちゃんと目を向けよう

建前だけで本音が違う

昨日とある記事を見まして、男性の育休についてだったんですけど、その内容が「男性の育休取得率9割に騙された」みたいな内容だったんです。
簡単に言うと、とある男性会社員の方が、仕事も忙しく育児にあまり理解がない会社だったので、転職を考え、「男性育休取得率9割」と謳っている会社に転職。仕事をしながらの育児には理解を示してくれてやりやすかったけど、第二子出産と同時に育休を取ろうとしたところ、「1ヶ月も取るなんてどうだろう?皆5日以内だよ」と言われた。確かに取得率は9割だったけどその中身は本当に必要な育休が取れるものじゃなく騙されたような感じだった。っていう感じの記事でした。
男性の育休に関しては、稀代のイクメンである私には言いたいこと山ほどあるんですが笑、そんなことを言いたいわけではなく、この記事の会社のように、決して嘘はついてないんだけど建前だけで本音は全然違うってこと結構あると思うんです。いろんな場面で。

信用を得ることを第一に考える

これって、こういう話を聞くと「そりゃだめだろ〜」って皆思うと思うんです。だけど、いざ自分が(自社が)そういう立場になると、こういった採用に関わる情報だけでなく、商品の広告なんかでもちょっとでも良く見せようとして誇大表示とまではいかなくても、臭いものには蓋をしちゃいがちだと思います。過度に良く見せようとあることないこと謳っちゃうのはダメですが、この場合は決して嘘はついてない。この嘘はついていないってのがやっかいだなぁと思ってます。
ブランディングは信用の構築だと私は思ってます。なので、事実だけを述べていても信用に足るものなのかどうかという方が重要で、この場合は結果、会社の信用を落としてしまっています。ブランディングでいいとこばかりを拾い上げていってしまう典型的なパターンだと思います。
この会社の場合、男性育休取得率9割を謳っても全然いい。だけど、その中身が5日以内しか取得できていない事実もちゃんと謳っておいた方がよかった。その上で、「男性育休期間がまだまだです。ともに改善しよう!」と言っておく方が信用できませんか?
自社の弱い部分は決してマイナスなものだけじゃない。言い換えれば、その分伸び代があるってことです。ブランディングではその部分を社会に対しての約束として出したっていい。この弱みをしっかりと整理して伝えるってことは、採用においては入社後のミスマッチも防ぐことにつながりますし、何より社会に対して信用を得ることにつながります。
全てをさらけ出す必要はありませんが、そういった部分も含めて、自社のらしさであるという認識がとっても大事かなと思います。

というわけで今日は、弱みにもちゃんと目を向けよう。というお話でした。

ブランド・プランナー/採用ブランディング認定ディレクター 下野

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