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おかえり

2021年4月18日
KANA-BOON FREE ONE-MAN LIVE
Re:PLAY
in Zepp東京

3月20日、去年の10月から休養していたKANA-BOONのボーカルギター鮪さんの復帰が発表された。

(↑会員限定ページなので自分用に)
ホッとした気持ちでいっぱいだった。
正直、もっとかかるかもしれないと覚悟していたけど、自分が思っていたよりも早い復帰で安心した。だけど本人コメントから、まだ完全に復活したわけではないような様子を感じてまた少し心配になった。復帰発表と共にライブ開催が決定したので、嬉しさに満ち溢れながらも、自分の目で直接現在のKANA-BOONを確認したいと思い行くことにした。
今回のライブは有観客と配信のどちらも行う。有観客の方は会員限定で、なんとチケット代が無料。お金を払わずにライブを見てもいいのだろうかと思ったが、無事抽選で当たったので招待されるような気持ちで行った。




久しぶりのZepp東京。
最後に来たのはいつだか覚えてないくらい久しぶりに感じた。一応アクセスを検索すると「Zepp東京 なくなる」の文字が。何事!?と思い調べたらZepp東京が建設されている複合施設が建て替えられるかもしれないとかなんとか。公式コメントは無いらしいから今はふーん程度に思っておこう。でもこれが本当だったら少し寂しいな。

懐かしさに浸りながら会場に着くと物販へ向かう。本当は買う予定が無かったけど、なんとなく列に並んで、並んでいる間に商品詳細を見て、タオルと刺繍ブレスレットを買った。本当はTシャツも買う予定だったけど、欲しいサイズが売り切れていたから一旦諦めることにする。また買ってしまったと思いながらも満足感でニコニコしていた。

指定席だったこともあり悠々中へ入ると前から7列目だった。自引きの席運の良さが本当にありがたい。
会場内に流れるBGMを聴きながら、活動休止期間中、メンバーはこういう曲たちを聴きながら過ごしていたのかなあなど思いながら待っていた。会場が暗転していよいよ開演。

拍手で迎えられただろうか。書くのが遅くなってしまって記憶が曖昧。泣
1曲目「シルエット」。
久々に鮪さんの姿が確認できた瞬間だった。特徴的なふわふわの髪は変わりなかったが、センター分けしていたので新鮮だった。聴き馴染みの良い歌声が会場内に響き渡って、ここにいた誰もが「待ってました!」という気持ちになったと思う。堂々のスタートだった。

2曲目「Torch of Liberty」。
ライブ自粛中に出来た曲だったため、有観客ライブで聴くのが初めてだった。もちろん円盤で聴いてはいたが、実際にライブで聴くと、疾走感溢れるメロディに鮪さんのクリーンな歌声が本当に気持ちがいい。この時の私の目は物凄くキラキラしていたと思う。こうさせてくれたのも大好きなKANA-BOONのライブに来ることが出来ていることと、復活した姿にじわじわと嬉しくなっていったからだと思う。

3曲目「MUSiC」。
KANA-BOONの曲のうちでも昔の曲と言ってもいいのでは無いか。「聞きたくないことばかり聞こえる世界だから そんなもんは聞こえないようにしてあげるよ」というフレーズ、活動休止を経た鮪さんの歌声に乗せて歌詞を聴くとなんだか感動してしまう。この曲だけでは無いけど、本当にKANA-BOONの曲は「音楽の力で誰かを救えたらいいな」という優しさに溢れているなと思う。

4曲目「ネリネ」。
KANA-BOONの曲の中でも結構好きな曲。リリース当時、「新しいKANA-BOONだ。」と言われているのを見かけたことがある。まあ、ファンとして数年前から活動を見守らせてもらっている立場からすると、色々な風向きがあったかのように思う。(詳しく書こうと思ったけどそんなことはやめたー!)私もこの曲を最初に聴いた時、いつもとは少し違った感じの曲だなと思ったけど、KANA-BOONらしい明るさも感じられてお気に入りの曲になった。「新しい旅たち」を予感させる曲だと思っていて、春の新生活に向かうときとか、何か新しいことを始めたくて悶々としているときなどなど是非聴いて欲しいと思う。

5曲目「街色」。
何かのメディアで鮪さんのお気に入りの曲だと知ったことがある。違ったらスマンだけど。夕焼けが似合うノスタルジックなメロディが特徴的だが、焦燥感を感じるような歌詞を歌う曲。自分の未来に不穏な不透明さを感じていたり、自分のやっていることはこれでいいのかと疑問が浮かんだり、聴いていて共感してしまう箇所もあるけど、鮪さん本人がこの短期間に色々なことがあったんだと歌を通して表明しているようにも感じた。

6曲目「ダイバー」、そして7曲目「パレード」。
街色を経てのダイバーとパレードは本当にぐっと来るものがあった。ダイバーではラスサビで「今はここにあるのさ」と歌い上げ、鮪さんがKANA-BOONに戻ってきたことの確かな意味を感じることができる。パレードでは、ファンには想像つかないような、辛いことや困難に立たされたこともあったであろうバンド活動はまさに「茨の道」だったかもしれないが、それでも進み続けるというKANA-BOONの想いに感動した。お客さんに向けての意思表明のようにも感じたし、メンバー一人一人が自分に響かせているようにも感じた。未来なんてわからないのが当然だけど、まだ見ぬ希望を想像しながらそれらに腕を引っ張られる思いで生きていけたらいいなと思った。本当に良い曲です。

8曲目「スターマーカー」。
9曲目「まっさら」。
まっさらはめしだが関わった最後の曲ということもあり、アニメのタイアップ曲というよりも彼のことを考えてしまう。めしだがいる時に出来た曲なのに、脱退してしまってからは彼に宛てた曲のように感じてしまう。色んな憶測が飛び交うけれど、現実を見て、今目の前にいるKANA-BOONは進み続けることを選んだのだから素直にそれに付いていきたいと思うだけで良い。完全に吹っ切れることは絶対にできないけど、歌詞の「繊細な憂いを抱えたまま走っていく」がそのまま答えだと思う。

演奏が終了し、メンバーは掃けていった。配信だとここで終了だったのだが、アンコールで10曲目「バイバイハロー」。
2017年のバイバイハローツアー以来に聴いた気がする。この会場だけのものというのも嬉しいし、久しぶりに聴けたのも嬉しかった。別れと出会いを天気に例えて歌う曲だが、決して暗いものではなく、明るく歌い飛ばす様子が良い。最後の曲ということもあって「またライブで会いましょう!」と晴れやかな気持ちでライブは終えた。

MCについて覚えている範囲で少し。

序盤の方、おかえりなさいという暖かい空気感に包まれるなか、ギターの古賀さんが「俺もめちゃくちゃ嬉しい!」と元気に言っていたのが印象的だった。ファンよりも近いバンドメンバーでも、鮪さんが復帰したことにこんなにも喜んでいて、それをこの場で言葉にして言っていて、その様子を見ていただけで私もしみじみと嬉しかった。そして会場に響き渡る拍手を笑っていいとものタモリのようにさばくことが出来てご満悦のようだった。笑
鮪さん自身の話で、自粛期間中の、特に休んでからすぐは本当に辛かったようで、「生きることや死ぬことについて考えていました。」と言っていた。一種のコンテンツのように捉えられがちなアーティストだけど、1人の人間であり、日々の生活を過ごしている中で辛いことや落ち込むことは少なくは無い。個人的には、めしだの件が大きかったのではないかと思う。脱退に到るまで何回も何回も考えることがあったと思うが、やっぱり膨大な時間が必要だったのだと思う。活休前のスケジュールを見ても特にそう思う。この時の鮪さんの赤裸々な告白を聴いた直後は「もしかしたら」を考えて凍るような衝撃があった。それでも自分にできることはないかと考え、「俺たちの音楽で救いたい。心の穴を埋められるような存在になりたい。」とKANA-BOONという居場所に戻ってきてくれたことが、何よりも本当に良かった。今ここでライブが叶うことも素晴らしいことだが、本人たちの口から「KANA-BOONがなくなることはないです。」と、これからも活動を続けていくという意思を聞くことができて心からホッとした。少し余談だが、私が初めて書いたnoteで「私にとって音楽とは」という答えに「心のスキマを埋めるもの」と書いたんだけど、鮪さんと考え方が似ておる!と密かに嬉しくなりました。
鮪さんの「帰ってこれて良かった。」という言葉には「皆さんのおかげです。ありがとう。」と必ず添えられていた。ありがとう、と言い深々とお礼をする姿を見るたび、私たちの方こそありがとうの気持ちでいっぱいだよ、、!という想いで全力の拍手をしていた。全体を通して鮪さん並びにKANA-BOONは感謝の気持ちをずっと述べていた。配信のコメント欄の方では海外の方から寄せられているものも多かったようで、その方達に向けて「ハロー、センキューソーマッチ。トテモアイシテイマス。」と返していた。少し言葉に戸惑いながらも最終的にはただの日本語になっていたのでマスク下ではすごい笑顔になっていた。
ライブ終盤、「あと◯曲です。」という言葉に自分達の方から「もっと長くすれば良かったー!」と笑いながら嘆いている場面があった。無料ライブだからなのかな?と思っていたが、そんなことはなく、実は今日まであまり声が出なかったようで、そのまま本番に向かったそう。でもお客さんを前にステージが始まると本人もびっくりするほど声がよく出たと言っていた。現場にいた私はそんなブランクを感じないくらい、KANA-BOONのパフォーマンスと鮪さんの声に圧倒されていた。




今回のライブを経て、改めてこれが無料でいいのか!?と思ってしまうくらい記念的なライブに立ち会えたことが最高だった。
言うまでもないことをわざわざ言わせてもらうと、会員限定のライブに行くくらい、前回書いた[Alexandros]同様、1番と言っていいくらいKANA-BOONが大好きです、、。
私と同年代くらいの邦楽ロックを愛するライブキッズのほとんどが中学時代や高校時代をKANA-BOONの曲に親しんで過ごしてきたのではないか。そんなKANA-BOONだからこそ「支え合って続いていく」というよりも、「一緒に進んでいく」ことがピッタリなアーティストだと私は思う。これからもKANA-BOONの生み出すものを楽しみに待っているし、またライブに行けることが本当に楽しみだ。

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セトリ

1・シルエット
2・Torch of Liberty
3・MUSiC
4・ネリネ
5・街色
6・ダイバー
7・パレード
8・スターマーカー
9・まっさら

en
10・バイバイハロー

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