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#3 原付修理しに行ったら資格が2つも増えた話

高校を卒業してからすぐにバイトで貯めたお金で原付を買った。

と言ってもド○キの半ヘルを逆向きに被ってスクーターに乗るような人がもともと苦手だった私はホンダのリトルカブをオシャレに乗りこなすという道を選択した。いまだに乗りこなせている自信は微塵もない。郵便屋さんみたいと笑われることもあったが私は意に介さなかった。


私はもっぱら二輪派だ。車の免許も一応持ってはいるが、カーブの時いつハンドルを切るかさえいまだに分からない。愛車に乗り、大学とバイト先と家のトライアングルを毎日毎日走っていた、エンジンオイルなんて存在も知らずに。定期的に手入れが必要な二輪車を約3年間酷使していたからか、前ブレーキが潰れてきかなくなった。そこで半年前に初めてバイク屋さんに足を運ぶこととなった。そこで出会った素敵な人たちのおかげで私はこうして宮崎のビーチでnoteをかけているのかもしれないとつくづく思う。

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修理に行くと思いがけない人物に遭遇する。それは同じ小中学校に通っていたという共通点しかない同級生。林君。(今後も出てくると思う)

彼はなにやら自分の乗っているスーパーカブを奥でいじっていた。よく見るとそのスーパーカブには私のリトルカブと同じ”KU”と書かれたステッカーが貼られていた。どうやら私たちは同じ大学に通っているらしい。地元が同じというのにお互いの顔と名前という最低限のパーソナルしか知らなかった私たちは、店主のお節介により連絡先を交換することになった。数ヶ月後には週に2回ほどバイク屋に通いコーヒーを飲みながら将来の夢の話をしているとは誰も予想しなかっただろう。石井君を含め。

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溶接なんかもしちゃったり。

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バーハンにしちゃったり。

石井君は林君の親友でよく2人でツーリングに行っている。去年は日本の最北端、宗谷岬までカブを走らせ大吹雪の中年を越したというかなりやばいことをしている。石井君も実は中学が一緒だったらしくお互い初めて会った時はそういえばいたかなぐらいの薄い印象しかなかった。今は3人でツーリングに行くことも少なくない。中学の頃毎日共に汗と涙を流した部活の女友達とは1年に1回ほどしか会っていないのに人生って不思議だなあと思う。

二輪の免許がない私は50ccという、バイクと呼ぶには程遠く道路交通法に縛られまくりなものにしか乗れなかった。いつかは父の乗っている250ccなんかも乗れたらいいなと思った私は4月に国から給付された10万円で中型二輪免許を取ることにした。補習がつけば他の人より多く実車出来るんじゃないかという淡い期待とは裏腹にストレートで卒業したが、無事に怪我もなく一つ目の資格を取ることができた。


見出しにも書いたように実はこの夏もう1つ資格を得た。バイク屋の店主の「料理でアルバイトしてるなら調理師免許でも取ればいいのに」という一言で。これまでキッチンで2年、ホールで2年ほど居酒屋でアルバイトをしている私はリモート授業の合間に調理師試験を受けるために勉強をすることになった。あの一言がなかったら奈良県まで試験を受けに行くこともなかったかなと思う。

原付を修理しに行ったら免許が2つと、友達が2人増えた話でした。大阪帰ったら家より先にバイク屋寄ろ〜






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