芸能界に実力派が増え、実力派が減った理由

さっそくタイトルから矛盾しているようなのですが、現在その両面が発生していると思っているのでその話をします。

芸能における「実力派」というのは、アーティスト、アイドル、俳優、様々当てはまると思いますが、そんな実力派と呼ばれる人が増えた一方で、減っている現状を書きます。


芸能界の実力派が増えた理由

他の記事でも記載しましたが、
・テレビ局のパワーが落ちたこと
・ネットの影響力が強くなったこと
が理由だと考えています。

テレビ局は元々、とてつもないパワーがありました。
音楽番組で、誰も知らない新人アイドルが出ていても、視聴率に与える影響は些細なものでした。
しかし最近は、視聴率、TVerでの視聴数、YouTubeでの再生数、明確な数字を意識しないと、CMの枠(広告枠)が売れなくなりました。
人気がない人を起用した場合、如実にネガティブな結果が出ます。
そのため、わかりやすく影響力のある人を起用するようになりました。

その影響力のモノサシは、ネットにおける知名度、人気度なわけです。
ネットでの強さは、バズりです。
それはアルゴリズムやプラットフォームへの適応もあるのですが、
基本的にはシンプルな歌唱力や楽曲の良さが大きいです。
音楽業界で言えば「ado」「YOASOBI」など

そういった時代の変化により、大きな事務所のバックアップとは関係なしに、実力で有名になる存在が増えてきました。

公平な競争が行われることで、実力のないものが淘汰される時代が来ています。


芸能界の実力派が減った理由

一方で、"事務所が売ったと言える"実力派が減少傾向にあります。
こちらも時代の影響で、
強引な教育ができなくなったからです。

かつての芸能界は、寝ずに働くのが当たり前、無理やり練習させる、オーバーワーク上等。
そういったタレント教育がまかり通っていました。

それは倫理的にはよくないのですが、結果としては実力が伴ったタレントが世に出ていました。
楽屋で10時間反省会、現場に遅刻したタレントを恫喝、寝ずにダンス・ボイスレッスン、過度なダイエット、さまざまあったようです。

しかし、現代はそういった行為をすれば世に晒され、世間に叩かれ、以後所属してくれるタレントが減るなど明確なデメリットが出てきました。

事務所やマネージャーは抱えているタレントに優しく接するようになります。
ただ、タレントの卵というものの精神性として、本気で実力をつけようとする人間は多くはありません。
容姿的に圧倒的に優れていても、他が疎かでは勝てない世界です。

結果、現在は事務所が売ったと言える実力派というのは極端に減少傾向があります。


話は少し変わりますが、
韓国のエンタメは日本の何年も先を行っているという話がたまにあります。
しかし、実態として労働環境は平成初期の日本芸能と同レベルです。

KPOPアイドルの過酷な研修期間は有名ですが、韓国テレビ業界では1時間のバラエティ番組に対して10時間収録することもザラです。

日本芸能がまともな世界になった結果、得たものと、失ったものがあります。
10年後の芸能界はどう変化しているのか。楽しみでもあり、怖くもあります。
皆さんはどう思いますか。


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