スターはもう生まれない

このnoteはあくまで主観なので参考程度に読んでください。

2010年代後半、一気にYouTuberという存在がエンタメの可処分時間を奪いました。
コロナ禍になるまでは、あくまで若者のプラットフォームとして機能していたYouTubeですが、コロナ禍のステイホーム需要で中年世代から高齢者にも広がっていきました。

同時期に起こった
・嵐のYouTubeチャンネル開設とMV、ライブ映像解禁
・K-popの流行
・プラットフォームのアルゴリズム性能向上
このあたりが肝だったと思います。

noteを見ている層は、YouTubeやTikTokを見たことがないという人はいない気もしますが、この二つのプラットフォームのオアルゴリズムはとてつもないものです。
スマホを触ったことがないお爺さんでも、10分視聴をしたら大好きな 盆栽、ゴルフ、経済ニュースの動画が全面に表示されます。


芸能界の浄化


こうしてエンタメの戦場がインターネットに移行していく中で、芸能界で洗浄されたことがあります。
それは、事務所によるゴリ押し文化の衰退です。

昨日の記事でオ◯カーの退所騒動について記載しましたが、この騒動もこの件に関わっているので、後日書きます。

ネットの普及により、実力がある、人気がある人が売れる世界に限りなく近づきました。

実力があるものはネット上で評価され、その数字を求めてテレビが起用するという好循環が生まれました。

アーティストでいうと、yoasobi、CreepyNuts、adoなど、ここ数年のブレイクした人たちは多くがテレビよりネットで人気になりました。

お笑い芸人でも、YouTubeやTikTokで人気を得ることでテレビ出演が増えるケースがたくさんあります。
また、テレビの出演に固執しないネット世代の芸人さんも増えてきています。


こうして綺麗な世界になりつつある芸能界ですが、一方でタレントプロダクションは苦境に立たされます。
これまで、事務所のボス的な有名タレントの名前を使い、数年に一度スターを作れば事務所は安泰でした。
それができなくなった世界では、来年会社が持つか、今の社員数を維持できるかも見えません。

ちなみに、この綺麗な世界ではブレイクしたスターも実は苦しみます。
大人の都合が蔓延っていた時代では、一度メガヒットを作ることができれば、一生安泰でした。
昨日の記事に書きましたが、タレントであればギャラは上がったまま、事務所の押しで一定数の仕事が入る。
アーティストも一度ヒット作を作れば、以降も新曲の度にMステに出られる。

浄化した今は、真の実力で売れた人気者も、次作は平等な扱いを受けます。
アーティストが1番わかりやすいのですが、前述したビッグアーティストも、真に良い曲をリリースし続けなければ再生数を取れず、落ちていきます。
最近、あいみょんの新曲を聴いた人はいますか。
瑛人さんいまどうしてるのでしょうか。


視聴者の分散

ネットメディアが発達することで、まずテレビとネットの分断が起きました。
テレビのスターと、YouTubeのスターは違い、後者と前者は相容れない存在となりました。
それは各プラットフォームで最適化された存在だからです。
テレビでは無意識につけた画面でどことなく見ていて嫌じゃない、楽しい存在が求めらます。
YouTubeでは視聴者が気になるサムネイルや冒頭シーンで興味を惹き、より共感を得られる存在が地位を確立します。

そして、ネットプラットフォームのアルゴリズムが進化したことで、人々の試聴するコンテンツが分散しました。
バラエティが好きな人、ドラマが好きな人、音楽が好きな人…
さらには美容が好きな人、その中でもメイクにしか興味がない人、更にはプチプラコスメの動画しか見ない…etc.

テレビと違い、過去から最新作までいつでも見られる状態により、全員が見る共通コンテンツがなくなりかけています。

結果

我々世代が学生時代に会話していた
「昨日のあれ見た!?」
という会話は最近は減っているようです。

視聴するモノも、人も、動画もそれぞれ別のものになった。
これからの時代、エンタメにおいて、誰もが知るスターというのは2度と生まれないのかもしれません。

マネージャーという存在ができることは、何があるのでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?