友達幻想を読んだ

まず、一言。友達に悩んでいる人に読んでほしい。少し前に書かれた本のようですが、スマホが普及した今にも通ずる友達同士の関係についての新書。

【先生方から教えられるクラス全員が仲良くなることは幻想であること】
確かに学生生活を通して友達関係の真実、大切なことは言語化されずに肌で感じてきたことだった。その掟と、その他もろもろの真実を文にしてくれた本。
 私自身はクラスの中での立ち位置は誰とでも話せる子だった。けれど、少なからずこの人とは、なんとなく合わないなという人もいた。その子に対しての私の対応は、常に仲良くするでもなく、敵対し無視するでもなく、声を掛けられたら適度に会話し穏便にすます。これでクラスの平和は保たれる。この私の対応方法も本書に載っています。
 中学の時は同調圧力にどう対応してよいか、まだわからずに従っていた。例えば、リーダー格の子の周りにずっといた。この行動はとても疲れて、近くにいないと不安になる、というように友達との関係の在り方に迷っていた時期もあった。高校では全体の精神年齢が上昇したのも相まって、自分で付き合っていたい友達と生活することができた。クラス全体の同調圧力は存在しなかった。
 友達以外の関係にいえることだが、あくまで目の前にいる友達は他人であるという前提を持つ必要がある、とこの本を読んで一番大事だと思った。

 上には上がいて自分では超えられないものがあると知る。限界がある、生きていく中でつらい、大変な苦いことがある。苦みを通して感じる人生のうまみも存在する、と筆者は本書の中で述べていた。私たち人間の最も大きな悩みの種となる人間関係と向き合う中で、自分の心に刻みたい言葉だ。大学に入ってからの人間関係では、まだ苦み成分が強いので、これからのうまみに期待したいと思います。

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