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悪いことじゃないし、って言い訳のように使う

最近わかったことがある。
世間で悪いとされていることは、大体悪くない。

というのも、誰かがヤマシタトモコさんの「違国日記」(祥伝社)をおすすめしていて、なんとな〜く読んだのですが、まあこれが見事に全巻救いになっていて、読んでは泣いて読んでは泣いての繰り返しです。

作中で槙生ちゃんが言うことに多分読者全員が救われていって、直接的に考えていたわけではないけど心のどこかでずっとぼんやりと抱えているなにかはわからないものも、きっぱりと具現化してくれて、ああ、そうなのか、そうだよね、ありがとう、と思うのです。

それから、よく世間で悪いとされていることについて考えます。
例えば木綿のハンカチーフの男女、例えば羅生門の老婆、例えばリングの貞子。
これって誰かが悪いの?悪いことなんて1つもなくない?だってただそこにあるだけなんだから。

「我慢」という言葉の裏には、「悪いことをしている」という意識が隠れている気がします。


サークルのみんなで行ったキャンプで生理の2日目が被った、生理痛ひどくなってきたし外でお酒とか肉とか食べてる場合じゃない、しかも帰り温泉とか行くよな、でもお腹痛いとか言ったらみんな気遣うよね、男子もいるし微妙な雰囲気になるの嫌だし、仕方ない、ここは生理痛薬飲んでやり過ごすか。

遠距離の彼氏が女の子のいる飲み会行っとる、行っとるだけならまだしもLINE来ないし、既読もついとらんし、いやどんな飲み会でも一言でもスタンプでも返せるやろ、トイレいけ、私のこと一瞬でも忘れるなって言いたいけど、余裕ないと思われるのは癪。

はーーめっちゃ疲れた、まじあの上司なんなん、なんで毎日大声で誰かの悪口言っとるん、こっちがニコニコしてるからって同意求めんな、そして服が似合ってるとか似合ってないとかいちいち言ってくんな、テンション上げるために着とるんや、明日まだ水曜かい、はーー会社行きたくない。


大抵のことは我慢した方が、なんかその場は過ぎるし、波風立たないし、まあだんだん慣れて忘れてくるし、楽なんだよね。

でも、体調が悪くなるのも、恋人の行動がイヤって思うのも、上司に腹がたって疲れるのも、悪いことじゃない。
自分が感じることも自分の体のことも、全部ウソじゃない、ただありのままそこにあるもの。

それがわかってから、疲れるけど、すごーく体力を使うけど、少しずつ我慢をしない練習をしています。

うん、別に悪いことじゃないし。
お守りのようにそう思って、思い切って休んでみたり、思い切ってイヤな気持ちを伝えてみたり、自分のことを少しずつ少しずつ、優しく守ってあげています。  

今は、ほんとに大丈夫かな、ドキドキハラハラ、って思ってるけど、いつか反射でズバッ!って言ったり決断できるくらいまでいけたらいいなあ、それはそれで困るんかな。

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#我慢に代わる私の選択肢


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