「好き」って難しいな

この世に生を受けて今年で18年目になるわけだけど、未だに恋愛において人を好きになったことがない。

わりとわたしの周りにはそういう人がいるのも事実なんだけど、どうもそういう人たちが言うのとは違う気がするな、と思う。



人を好きになったことがないからといって、誰かから好きでいられたいかといえばそういうわけでもない。むしろやめてほしい。

わたしはどうやら「好き」をそれなりに重く捉えてるみたいで、仮に友愛としての「好き」を受け取ったとしてもそれに素直に答えることはできなかったりする。
そりゃ好きな人に好きだとちゃんと伝えられることはとても素晴らしくて素敵な行為だと思うし、見たり聞いたりするのはまあ構わないんだけど、自分がそういう立場になると話が変わってくるよね、というやつ。


人から好意を持たれて嬉しくないわけではないけど、特段嬉しいわけでもない。
結局人と深いところで分かり合うというのが苦手なのかもね。自分のことは自分だけが知ってればいいし自分の知らないところまで分かったふうに言われたくないし。




人から好意を向けられることと同義で、人から褒められるのもあまり得意ではなかったりする。

もちろん頑張った分は評価してもらいたいとは思うけど、ただ普通に生活してるだけなのにやたらと褒めてくれる人(何をするにもかわいいと言ってきたり話すこと全て肯定されたり。普通に怖い)があまり得意じゃない。何を考えているか分からないので。←人間不信すぎ


あと自分がコンプレックスに感じて「これ全然できないな」みたいなことを言ったときに「そんなことないよ!」と無責任に否定してくる人も苦手。オメーに何が分かんだよわたしができねえって言ってんだからできねえんだよ、と思う。
もちろん相手方は褒めてくれているわけだからそんなことは口に出すことはないけど、それはそれとしてわたしの何を知っててそんな無責任なこと言えるんですか?とは思うよね。


まあこれらは人それぞれのものさしの話なのでわたしがあまり頭ごなしに否定するとその人の価値観を丸ごと否定することにもなってしまうから言わないようには気をつけているつもり。
でも褒め言葉を真っ直ぐ受け止められないのはもう仕様みたいなもんだから許してほしいところはある






軽音楽部に所属していると、少なからず「好きなアーティスト」や「好きなバンド」の話になることがある。

もちろんこの類いの話も苦手だ。
いやお前好きな(ように見受けられる)バンドもアーティストもあるだろと言われてしまえばそれまでなのだけど、前述した通りわたしはわたしの「好き」に対してだいぶ重く考えているのでそう簡単に「好き」だなんて言えないわけで。


そもそも好きだから聴いてる、というわけでもないし。
UNISON SQUARE GARDENに至っては別にボーカルの声が好みなわけでも好きなアニメの主題歌をやっていたとかでもなく、純粋に聴いていて気持ちいいからであって。
そう、別にボーカルの声が好みなわけではない。

わりと彼の独特な声が好きという人は見かけるけどもわたしはそれに部類されない。もちろん歌はとても上手だと思うし(何様?)ギターテクニックも申し分ない(だから何様?)。しかも歌いながら弾いている。同じくギターボーカルをやっている身としてはあれくらいとまでは行かずとも目標にしている1人であることは事実。
でも別に好きな声ではない。(顔は好きですが…)
好きな声はどちらかといえば男性らしさ(この言い方はあまり使いたくないけど)が全面的に押し出されたような、低くてがなるような声の方が好き。それこそ米津玄師とか、King Gnuの常田さんとか、歌い手の超学生さんやメガテラ・ゼロさんとか。とにかく声で言えば斎藤宏介は別に好きなタイプではない。じゃあ何で聴いてんだよという話ではある。

ていうかバンドやアーティストに対する「好き」ってどこのことを指すんだろう。
曲なのか歌詞なのかメロディなのか、わたしにとっては言語道断な理由だけど顔や仕草であったりもするかもしれない。

わたしはUNISON SQUARE GARDENの音楽性が好きで、米津玄師に関しては人間性まで含めて好きだとは言える、と思う。
でもこれらは説明するのもされるのも面倒だからと総括して「好き」として括ってしまうだけで。

ってとこまで考えて、なんかの本かサイトかで見た『恋人に「自分の好きなところは?」という質問をするのはやめた方がいい。それを聞くと無意識の内に自分がそうあらなければならないと行動するようになり、それが出来なくなったら嫌われてしまうと思うようになる』みたいな話(ふんわりとしか覚えてない)を思い出してじゃあ何が好きとかどこが好きとかもう考えんのや~めよになった。どれだけ色々考えたところでわたしがそれを大切にしている(これを世間一般では好きと言うんだろうな)ことは変わらないもんね






話は変わって米津玄師のことになるんですけども。

ライブに行ってから彼のことをどうしようもなく心配してしまって、というのも(当然といえば当然のことだけど)以前は歌えていた曲をキー下げないと歌えなくなっていたりだとか、アンコール曲で高音が掠れて出ていないシーンがあったりだとかそういうのを目の当たりにしてしまって。

それがなんだという話ではあるけども、わたしはそれを見て「無理して歌わなくていいのに」と思ってしまったという…。

無理して歌うも何も彼はそのセットリストを歌えると思って組んだんだから何も口出せない(そもそも口出す資格もない)んだけど、なんかやっぱりそんなに自分を苦しめてまで他者を救おうとしなくてもいいんじゃないか、それがあなたのポリシーだということは十分に知っているしそれで心が軽くなったことがあるのも事実だけど、自分を苦しめてまでやるのは、なんかこう……そこまでしなくてもいいんじゃないというか、それは観客が本当に望んでいることなのかなとか思ったりしちゃったりなんかしました。


でもYouTubeに上がってたKICK BACKのライブ映像はやたらと楽しそうで、「そんな態度でお前ばっか楽しんでても人を救えるとかほざくのかよ」とか思ったりもした。情緒どこに置いてきたんだろうね

彼は「自分と同じように辛くて苦しい経験をした人を音楽で1人でも救いたい」というようなことを言っていて、でもわたしはそういう意図が透けてる曲があんまり好きじゃない。もっとこう、やりたいこと全部やりましたみたいな曲の方が好き。


別にお前に救ってもらわなくたって自分で自分のご機嫌くらい取れますが!?とどこかで思っているのかも。






まあ色々書いたけど今大切にしたいと思ってるものは大切にしていきたいね。それが好きだと認識できるかどうかは別として。


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