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赤ちゃん連れの外出は大変だった話


3月22日、午前8時。
日本vsアメリカ、WBC決勝である。

「WBC見れるし産休サイコー!」とソファーに寝転ぶ自堕落な私。

ソファーの後ろにあるテーブルでは、急に在宅勤務にした主人の姿。
私は振り向いて言う。

私「仕事部屋で仕事しなよ」

主人「いや、今日はリビングで仕事したい気分で」

私「仕事部屋の方がモニターもあるし、はかどるのでは?」

主人「今日はモニター使わない仕事だから」

テコでも動かない。
プレイボールのアナウンスが流れ、主人の目線はテレビに釘付けになった。仕事する気ないだろ。

ただ自分も産休前だったら同じことをしていただろうと確信しているため、強くは言えない。興奮しながらテレビを見つめた。

テーブルの上にあるチョコをつまみ、息子がぐずったら「いま!ヌートバーが打つところだから!」と待機させ、CM中に高速でオムツを替えながら、WBCを楽しんだ。自堕落な母である。

大谷とトラウトの決戦。漫画みたいな展開である。
最後、三振で討ち取った瞬間に、主人と2人で喜んだ。息子は大泣きした。

熱い展開に興奮がおさまらなかったのか、「今日は早上がりしようかな!」と主人が言い出した。

桜は満開、しかし今週の土日は雨予報。
おそらく花見ができる最後のチャンスだろう。


まずは準備から


ウキウキしながら3人で出かける。
ルートとしてはこんな感じである。

最寄駅

A駅

散歩

B駅

最寄駅


主人と2人だったら、リュック背負って、スニーカー履いて飛び出せた。
ただ今は0歳児がいる。

主人はミルクをつくり、冷やし、お出かけ前に飲ませる。
私は、オムツやら着替えをリュックに詰め、ベビーカーを玄関に用意する。

満腹になった息子を抱えて、そっとベビーカーに乗せる。出発までに15分はかかった。


徒歩とベビーカーは全然違う


主人と交代しながらベビーカーを押していく。
Amazonのセールで買ったApricaのベビーカーである。


寝ている息子を見ながら移動できるため、癒される。が、癒されたのも束の間。歩道を歩いた瞬間、そんな余裕はなくなった。

ベビーカーを押していると、2人だけの散歩では気づかなかったことに目がいく。最たるものが、道の状態だ。

気にすることさえなかった、ほんの僅かな段差。ベビーカーでは前輪を持ち上げるようにしないと進めない。

普段だったら風情があるなと眺める石畳の道。ベビーカーだとガタガタさせながら歩かないといけないため、景色を楽しむ余裕がまるでない。

ザクザクと歩いて行った砂利道。ベビーカーではいきなり難易度が鬼になる。アリ地獄にハマったアリの気持ちになる。

散歩1時間、8割くらいの道で「進みづらい」と感じながらベビーカーを押した。主人と交代だったからまだしも、1人でずっと押すのは無理だっただろう。


休憩時間中、テントとレジャーシートを買うことを決意


ベビーカーで疲れた私たちは、大きな公園で一休みすることにした。

レジャーシートを広げ、座りながら満開の桜を眺める。
子供と遊ぶ家族連れ、犬を散歩する老夫婦、桜の前で自撮りするカップルなど、幸せな光景が広がっていた。

のんびりしていたが、息子のオムツの線が青色になっていることに気づく。おしっこをしているが、替えられる場所はない。

レジャーシートをたたみ、出口へ向かって歩いていく。

私「オムツを替えられるよう、テントを買っといたほうがいいかも」

主人「シートも小さいから、大きいのを買おう」

満開の桜を端目に、次回のセールで買うものを挙げていく。育児は出費の連続だなぁと改めて感じた。

↓ 後日、買ったもの


精神と時の部屋みたいな授乳スポット


散歩後半になると、息子がぐずりはじめた。
あやしながら進んでいくが、だんだんと声が大きくなり、最後にはギャン泣きに。

あわあわと授乳室を調べ、一番近い場所へと向かった。10分ほどかかる距離である。

なんとか建物にたどり着き、エレベーターに乗り込み、授乳室がある階へと向かう。息子はウンチと空腹のダブルパンチなのか、世界の終わりのような泣き声をあげている。

階へと到着し、小走りでトイレへ向かう途中、ベビーカーを押す家族とすれ違う。「おつかれさまです!」と無意識に頭を小さく下げてしまう。会社か。

授乳室に入った。オムツ台と授乳室が一体となった大きな個室である。

主人は手早く息子を抱えて、オムツ台へと載せた。一方で私はオムツとビニール袋を用意する。

オムツを替えている間、私は一旦授乳室を出て、女子トイレへと向かった。息子もだろうが、私の膀胱も限界に近い。
大慌てでトイレを済まし、授乳室に戻ると、はくはくと口を動かし、やわらかい声を出す息子がいた。お腹すいたのサインである。

授乳用の椅子に座り、主人から息子を預かり、授乳させる。ものすごい吸い付きである。ほっと一安心しながら目を閉じた。

いつもだったら3時間ほど授乳間隔が開くのだが、今日は2時間も持たなかった。外に出たからだろうか。

粉ミルクを入れた哺乳瓶は持ってきていたが、お湯をすっかり忘れていた。今回は授乳室があったからよかったものの、なかった場合、息子は空腹に耐えねばならなかった。次は忘れないようにしようと頭の中でメモる。

オムツをきれいにし、お腹いっぱいになったのか、息子は再び寝息をたてはじめた。

ベビーカーに乗せると、緊張が抜けたのか、どっと疲れが襲ってきた。ふらふらと授乳室を出て、駅へと向かった。


精神と時の部屋みたいな授乳室


大変だけれど、それでも楽しい


家に到着し、息子を布団に寝かせた瞬間、主人と2人で倒れ込んだ。

普段使っていない筋肉を酷使した後のような疲労が襲ってきて、2人で1時間ほど仮眠をした。

段差のある道でベビーカーを押すこと、授乳室へ駆け足で向かっていくこと、電車の中で泣かないかハラハラすること……すべてが初めてで、緊張しっぱなしの散歩になった。

しかし大変なことばかりではなかった。

桜が満開の公園では、ベビーカーに乗せた息子と写真を撮ってはしゃいだ。
途中ベンチで休んだ時、すやすや眠る息子の寝顔にニンマリした。
息子が物を認識できるようになったとき、桜を見て、どんな反応をするか楽しみになった。

息子が産まれて、未来を想像することが増えた。
大人になると楽しみもあるが、不安も多い将来。
ただ子供は違う。無邪気に、素直に、目の前の景色を楽しんでくれるだろう。それを見るのが本当に楽しみだ。


次はどこへ行こうかな。


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