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角度を変えると

会議前ではありますが、生徒の1学期の成績が出そろいました。
2年生から担任なので、1年生の時の彼らの様子はわかりません。
だから出てきた数字を見て、深いため息が出ました。
クラスの平均点は学年で下から2番目でした。
落ち着きのない生徒が多く、配慮が必要な生徒もいる中で
勉強する雰囲気がなかなか出来ないなぁ、と力不足を痛感したからです。

あなたならどうする?

自問自答してみました。どうしようかなぁ...と。
とりあえず、一人一人と5分程度の面談を始めてみました。
成績会議前なので成績のことは触れず、
あくまでも、三者面談前の予備面談という体で。
どの子も結論は出てないけど、こちらの質問には
誠意をもって答えます。
そう、一人一人と話すとこうやってちゃんと答える。
集団となると...と考えてふと、あることに思い至りました。

「集団」ノットイコール「個人」

生徒たちの1学年末の評価と、今回の評価を並べた
データをExcelで作ってみました。
すると
集団でも平均が0.5上がっているんです。
更に個別のデータの加減を見てみると
評価が上がっている生徒が7割。
その中で特に伸びた子は1.2も上がってる。
そうやって一人一人のデータを洗い、
この1学期の様子と照らし合わせてみると、
あれほどくすんで見えたデータが
輝きを増すではありませんか。
この子たちはまだまだ伸びるぞ、と。

データに独り歩きさせない。

このデータを楽しんで作りながら、気づいたことは
「この時期比べるのは、本人たちの過去の成績だ。
他と比べても意味がない。」
という反省でした。
クラスの平均点はあくまでも平均点です。
それに着眼してしまって、生徒たちの良さや改善点を
看過してしまうと、その子たちらしさを認めないことになってしまう。
あぶなかったー。データを独り歩きさせるとこだった。
見るべきものは、彼らの進みたい道なのに。反省反省。

今日の面談から

忘れていたことがあります。
生徒たちと面談で進路を語ることは
自分が考えも及ばなかった夢や未来を見せてもらうのに等しいということです。
今日もそんな夢を見せてもらいました。
専門学校志望の生徒で、そんなに成績も悪くないんだけど
志望する理由を聞いてみたら
眼をキラキラさせてなりたい仕事について語ってました。

私はとかく数字の高低で一喜一憂しますが、
その数字の先にあるものを見失ってはいけませんよね。

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