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未来が見通せないコロナ禍。家を建ててみた。

世の中ウッドショックだという。アメリカ中心に新型コロナで自宅ワークが増えて、自宅改修や新築案件が急激に増えた結果、木材はじめ建築資材が激高騰しているそうだ。

そんな「今」を想像することなど全くできず、子供も大きくなるだろうしそろそろ我が家を持つ(人生)設計を。と重い腰を上げたのが2018年。

妻が見つけてきた商店街の中の僅かの土地。広さ20坪。ここから新しい展開が始まる。

どうして商店街に敷地を求めたか、自宅をどんな想いでつくったか、はまた別に書く機会を作ることにして、自宅設計は遅々として進まない(施主のせい)中、コロナ第一波の世情不安の中建築は始まる。

著者は個人商店主。小売店のため、来客激減り、売上激落ちの最中の人生最大の借金。するの?しないの?延期?

めでたく建築スタートとなりました。

建築進むと令和2年7月豪雨。まさかの11月の豪雨。そして北陸の大雪。

過酷な気候変動を目の当たりにして、「安心できる住処」が重要という気持ちにどんどん傾いていきます。

延床面積79㎡しかない木造2階建て。建築費も特別高くない。

意匠設計が優秀とは建築家本人の弁ながら、確かに優秀な仕事ぶり。家中の熱対流も窓からの光の取り込み方、環境(外)との断熱性能も、視覚的な広がり感もよくシミュレーションしてくれていて、エアコン1基で家じゅう空調を整えてくれる。電源がなくなってもペレット・薪併用のストーブで暖をとれる。

著者は雑貨店店主。優秀な意匠設計と構造設計、気持ちのいい職人を抱える工務店さん、カッコいい木材コネクター屋さんの仕事におんぶに抱っこではいけない。自分の爪痕を残したい気持ちから、照明のセレクトはさせてもらうことに。

結果、気持ちのいい空間をつくることができました。

だけだと、人生のタスクとしての結婚、出産、新築。借金返すための人生の始まりになってしまう。少し考えを変えて、「家」が価値を生む場所にならないとすり減った人生になりそうだ。

1つの大きな意義として、コロナ禍で家の設計を始めることについて人生を前に進める大きな一歩を自分に刻める意味で、人生の中の停滞期になりがちな「今」に一手を打てる。やってやったぜ。という感じ。

なによりこのコロナ禍、家での時間が本当に本当に増えた。頑丈で快適で安心できる空間に身を置くことで心の充足感が増す。

著者の個人的満足としては商品のブツ撮りの撮影場所としてライティングも家具もしつらえてあるとどこでも撮影に向くので、仕事がやりやすくて助かります。

家を建てる意義が見いだせない同年代が多い(特に男性)中、勇気を出して1歩を踏み出してみたら見えた世界の一端でした。

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