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【詩の森】子どもたちを守ろう

子どもたちを守ろう
 
かつて
平塚らいてうという
女性解放運動家は
こういった
「元始、女性は太陽であった。
真正の人であった」と
彼女の確信は
どこからきたのだろう
 
女性がその腕の中に
かき抱くもの
それこそが
この世で最も大切なもの
ではないだろうか
それは愛する人たち
とりわけ
子どもたちだ
 
だから
何がいちばん大事か
母親はみんなよく知っている
子どもたちを
戦場に送らないこと
子どもたちを
飢えさせないこと
それこそが
暮らしの土台なのだ
 
安全な食べものが
健やかな体の栄養なら
教育は
寛容な心の栄養だろう
子どもたちが
学校で何を教わっているのか
どんな扱いをされているか
どうして
無関心でいられよう
 
誰の子どもも殺させない
そういって立ち上がった
若い母親たちがいる
彼女たちは安保関連法にも
武器見本市にも反対している
不戦を誓ったはずのこの国で
首相が自ら
クーデターを起こしたからだ
2014年7月
集団的自衛権の行使容認を閣議決定し
2015年9月
安保関連法を強行採決した
 
飢えと戦争
今やこの国の食料自給率は
40%を切り
軍事費は鰻登りだ
飢えと戦争
その兆しが既に現れている
すべての母親たちよ
子どもたちを守ろう
2018年には
道徳教育の教科化が
始まっているのだ
そしてその目標の一つが
子どもたちに愛国心を
植えつけることなのだ
 
想像しよう
点数をつけられた心が
いったいどうなっていくのか
かのイスラエルでは
校庭に古い戦闘機が置かれているという
教育の目的は
戦闘員を育成することでもあるのだ
そんな国と日本の防衛装備庁は
無人偵察機の共同研究を行っている
愛国心教育は
戦闘員教育へのゴングでは
ないだろうか
 

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