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LAMB OF GOD / Omens 【音楽レビュー】

  1. Nevermore

  2. Vanishing

  3. To the Grave

  4. Ditch

  5. Omens

  6. Gomorrah

  7. Ill Designs

  8. Grayscale

  9. Denial Mechanism

  10. September Song


 US産グルーヴメタル/メタルコア、2022年リリースの9thアルバム。

 20年以上活動していて作品数も多いベテランバンドだが、このアルバムで初めてまともに聴いた!
もちろん名前は頻繁に目にするバンドなので、“Laid to Rest”という代表的(?)な曲名とか、自分がドラム経験があるのでドラマーのChris Adlerの名前くらいは知っていた。

と思ったら、Chrisは前々作を最後に脱退していたようで。。それは知らんかった。
前作から叩いてる新ドラマーは元WINDS OF PLAGUEのArt Cruzということで、デスコア黎明期に活躍していた印象のあるWoPのドラマーがこんなメジャーなバンドでChrisの後釜になっているというのが意外に感じた。

他のメンバーは、Randy Blythe(Vo.)、Mark Morton(Gt.)、Willie Adler(Gt.)、John Campbell(Ba.)で、この4人は前身バンドBURN THE PRIEST時代から四半世紀以上にわたってずっと一緒にやってるようで、絆の強さが感じられて非常に好感が持てる!
それだけに、その同じ一員だったChrisの離脱は、元々ファンでもない立場からしても残念。

全体のサウンドとしては、ソリッドでヘヴィ、速さより力強さ、メロディよりリフで勝負という硬派なタイプ。
ヴォーカルは、声自体にそこはかとなく漢の哀愁が宿っているような気がして、そういう意味ではGODSMACKのSully、DISTURBEDのDavid、VISION OF DISORDERのTimあたりに通ずるものを感じた。そういう声でかなり気合いの入った、腹から絞り出す感じのスクリームをしているので、めちゃくちゃかっこいい!個人的には、このRandyのヴォーカルワークがLAMB OF GODの1番の強みだと思った。


1 - Nevermore
もったいつけずにいきなり緊迫感のあるリフでガツンと入るのがこのバンドの性質を表しているよう。呟くような語りから一気にブチ切れるRandyがかっこ良すぎる!

2 - Vanishing
ツービートでの疾走パートが往年のメタルコアを思わせる!2:50〜3:05のあたりに至っては、もはやメロデスと化していて最高ですな。

3 - To the Grave
「To the grave eternally!!」とソロで叫ぶ部分が印象的なグルーヴィな曲で、PANTERAぽさを強く感じた!

4 - Ditch
叩きつけるような怒りの激しさと勢いは今作中で一番かな?メタルコア色も強くて良い!

5 - Omens
縦ノリのビヨーンビヨーンて感じのラウドロック風のリフが特徴的なタイトルトラック。ノリが良い分、いくらかポップな印象。

6 - Gomorrah
若干エキゾチックなゆったりメロディにのせてズッシリと進行…そしてサビの「Everything is doomed to フェーーーー‼︎‼︎」の強烈シャウトが堪らん!

7 - Ill Designs
グルーヴィな面よりもメタルコア的なヘヴィネスとアグレッションが目立っていて、Artの存在の大きさを感じさせる!

8 - Grayscale
サビのリフがちょっとドゥーミーな趣き。サビに入る手前のドラムのフレーズがかっこええ〜

9 - Denial Mechanism
なんとなくパンクっぽくて他の曲と雰囲気が違うから、誰かのカバーかと思ったけど違った…!

10 - September Song
物悲しさと憂鬱さが入り混じったような渋いイントロから期待が高まる。終盤のツービートからブラストビートへの転換、そしてラストの強力なブレイクダウンへの流れが最高すぎる!


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