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真の貧困とはなにか

「貧困とは単に"金が無い"だけではない」という話。

真の貧者とは金も無いが思慮も無い、人一倍こらえ性が無い、三年後にもらえる200ドルよりも今日もらえる100ドルを選ぶ人たちのことだ。少し金を貯めれば一括で買える商品を、分割払いや借金で今すぐ買ってしまう人たちのことだ。

よって、単に金を渡すだけでは解決しない。単純な再分配政策では効果が薄い。すぐに無節操な使い方をして金を失うからだ。

さらに貧者の多くは学習意欲も乏しい。「魚を与えるより獲り方を教えよ」という格言があるが、それでも貧困は解決しない。自ら学ぼうとしない者に教育は施せないからだ。

中間層以上はしばしば教育が万能であるかのように捉えているが、それは大いなる勘違いであり過大評価だ。教育はたやすく敗北するものなのだ

金も思慮も意欲も無いからこそ再分配や教育だけでは貧困問題を解決できない。真の貧者とは中間層以上からすれば想像を絶する頑迷で脆弱な存在なのだ。だからこそ確固たる貧者なのだ。

「それでも彼らを助けないとどうなるか?」というと多くの無辜の子供が死ぬことになる。そして、貧困層の人口再生産力無しでは人口維持が難しい国家も多い。

とくに途上国にはよくある話なのだが、満足に育てる金もないのに子をたくさん成して、ときに飢えさせたり虐待を加えたりもする。

貧しい親の代わりにその子供を公的施設が養育することもできるが、そうなるとさらに貧者は無節操な子供を作り方をすることがある。

ならば公的補助を打ち切って自助努力を求めれば良いかといえば、やはり貧者には目の前の繁殖快楽を我慢するほどの思慮深さも無いので、単に不遇に塗れて死ぬ子供を増やすだけとなる。

よって貧しい子供を救うには、貧困層の短期的な動機を強制力をもって大規模に変える必要がある。言うまでもなくこれが出来るのは殆ど行政だけだ。

それはすなわち「貧しい親がちゃんと子供を学校に通わせて、ワクチンを摂取させれば生活保護を与える、または増額する」といった政策を指す。

また、明日の健康を考えない貧者が酒やタバコをガブ飲みすることを控えさせるには、税を掛けて値段を上げる政策などが有効となる。

要は「貧者の目の前の利害をわかりやすく強制的に調整する」ことが肝要なのだ。繰り返しになるが、貧者に金や教育を施すだけではこの問題を解決することはできない。「真の貧困」とはかくも厄介で根深い問題なのである。

(了)

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