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ポルノグラフィティ神VS神における「神」という概念

9/8,9に行われたポルノグラフィティ 20th Anniversary Special LIVE「NIPPONロマンスポルノ〜神VS神〜」から約1ヶ月が経過しました。

まずライブとしては素晴らしいもので、全力でポルノの2人の20周年におめでとうと言いたい。

僕はちょうどそのうちの後半をファンとして追いかけてきている中で、楽曲の方向性に思うところがあった時期もあったけど、10年経ったタイミングで僕の人生を支えてくれる存在で居てくれていることが何よりうれしい。

今回は2Days参戦、しかも2日目はアリーナ花道真横という今までのポルノのライブ史上最高の良席で見ることができて、ひたすらに喜びの感想を述べることもできるんですが、今回は敢えて普通のライブレポートからは離れようと思います。

「神セトリ」という強大な敵

本題ですが、今回は「神セトリ」、2Days違うセットリストのライブとなるということが始めからアナウンスされていたため、思えば最初からファンの中のハードルは上がりきっていたように思う。

前回10周年のタイミングで行ったポルノの東京ドームライブのセットリストはそりゃもうコアファン垂涎の、アルバム/カップリング曲の連発で、もちろん有名曲は挟みつつも、基本はいわゆるマニアックなセトリ全35曲を駆け抜けたライブだった。

自分はもちろんその時期には結構な数の曲は聞いていたけれど、ファン歴1年くらいで、知らない曲もあったし、むしろそこで聞いて好きになった曲もたくさんあって、いまや知らない曲など無いまでのファンに成長したわけです。

セトリ」、、、

という言葉からはいわゆるコアファンの結構な数の人はこのライブを思い出して、「一体どんなマニアックな曲をやるんだ…」と期待していたに違いない。自分も正直それを期待しているところはあったと思う。

実際には今回は2日間セットリストは本当に大きく違ったものの、代表曲を2日間に分けつつ、あまりライブでは聞けないレアなシングルは大体披露しつつ、一部コアな曲といった具合で、ライブこそ素晴らしかった(本間さんの長いMCはもう親心なんだなと思って、間延びしてたけどあれくらいは許してあげたい←)けれど、特にコアファンによるセトリに対しての不満はSNSでそこそこ見かけたような印象。

ただし、何を以て神セトリというのかは正直難しい、そもそもこの概念自体が全員を満足させるには強敵すぎる概念だったのだなと強く感じました。

一生の疑問と戦うことを選んでしまったんだな二人は。

彼らはカップリングやアルバム曲にも贔屓目なしに本当に良曲が多いと思っています。(カップリングベストを早く出すんだ!)

おそらくほぼ全てのアーティストにおいて万人が満足できるセットリストは物理的にほぼ不可能なのではないかと思います。

コアファンはそりゃコアな曲をやればやるほど嬉しい感情があるのは当たり前で、毎回ライブに来ているけど聞けない曲を聞けるのが嬉しいという感情があるのは当然です。

それでも自分をラバッパーへの道への引き込んだそれこそコアファンである同行者の友人は、

ポルノファンとしてのルーツである「アゲハ蝶」や「サウダージ」をこの20周年という場で聞けたことが嬉しい

といっていてそういう考え方もあるんだなという新鮮な感情を抱きました。

ましてや今回はキャパシティが最大級である東京ドーム2Days。

自分はソールドアウトしたことにファンの立場でありながら失礼にも驚いてしまったけど、それを憂うギリギリのキャパでも埋まったということは、コアファンが多くのライト層を連れてきたということになるわけです

1日限定で映像化さえ最初からしないと言っていた前回の東京ドームライブとはやはり大きく性質が異なるように思う。

自分自身としてはもう少しコアな曲も聞けるかなとは思ったけど、その小さな枠の中に入れるコアな曲が「グラヴィティ」「Twilight,トワイライト」であったことに一種の変態性と、特にハードな歌詞である「n.t.」を放り込んでくる一種の狂気みたいなものを感じてそれを楽しんでいたし、何よりシングル曲たちもホーンやストリングス(NAOTOさん本当かっこいい、目の前の花道から登ったときのブワっと感といったらもう)で、鮮やかにアレンジされていて、聞き飽きるくらい聞いたコアファンも楽しめるような趣向はちゃんと凝らされていたと思う。

「神セトリ」にシングル曲が多い意味

今回に限らず、最近の単発ライブシリーズであるロマンスポルノでも、コアな曲が登場する頻度は減ってきている傾向にあると思っています。

自分の記憶だと、個人的には最初の東京ドームよりも好きかもしれないぶっ飛んだセットリストであるDAYS OF WONDERくらいまでは、ロマンスポルノではカップリングやアルバム曲が登場する頻度が高かったように思うが、それを境くらいに直近のシングルのカップリングを除けば2-3曲程度に抑えられている印象。(実際今回SNSで前回の東京ドームと今回の東京ドームのセットリストを比べて、シングル曲とそれ以外の曲の比率を比較している投稿もあった)

もしかしたらアンケートで知っている曲が少ないことに対するマイナスな意見があったりもしたのかなとも思う。

ただこれは敢えて好意的に捉えてる節があるのは理解はしているけど、この10年でもポルノがコンスタントに、ライブの定番になるような曲をリリースしてきたということを証明ではないか。

ここはあえて正直に、もちろん世間的には最初の5年の曲、ak.hommaが生み出した名曲群の印象しかない人も多くいることは確かだ。(同僚とのカラオケで「THE DAY」を知らないと言われたときはとてもショックだったが…)

ただ贔屓目でなくても、特に

オー!リバル

THE DAY

ブレス

Zombies are standing out

などは、音楽の流行を敏感に察知しつつ、ポルノらしいテイストを入れた曲や、新機軸である挑戦的な曲として、グッドミュージックとしてどこに出しても恥ずかしくないレベルの楽曲であるように思う。

今回のライブでこれらは全て演奏されたが、ライブを見ても「THE DAY」の昭仁のシャウトVS晴一のギタープレイの演出は、まさに神VS神の様相であったし、自分はライブで毎回聞きたいと思うくらいにはラウドでライブ栄えし、爆音で聞きたい「Zombie~」など、かつての代表曲と比べても遜色ない盛り上がりを見せていた。

(ファンとしてはこれらをもっとファン以外にも啓蒙していきたいのだが、、、)

結論として、自分は今回の2Daysで、メンバーの脱退なども経つつ、ポルノのイメージを決定づけた本間昭光との別れも経た上で、長い休みも挟まずコンスタントに曲を出し続けてきた2人の活動が報われたのだなと強く感じて、本編最後の「VS」からの「プッシュプレイ」の一節には涙を禁じ得なかった。(これは余談だが、二人が脱退したTamaの楽曲も全く扱いを変えずに、むしろ毎回ライブで演奏してきていることも愛すべきところだと思う)

あのロッカーはまだ闘っている。

自分はそんな二人のこれからの闘いを応援し続けようと思う。

我慢ができないのでここすきだった!ポイントも書かせろ

かっこよく締めた雰囲気を出したけど、もう少しファンっぽいことも書きたいので、ライブでここたまらんかった、良かったって思ったところを羅列します。ポルノグラフィティのオタクの皆様は共感してくれよな。

1曲目プッシュプレイ。予想はしてたけどエモすぎんか?

初日はステージ、2日目は花道先端(アリーナだったので背中を見てた)

僕はポルノの二人がツインギターで1曲目登場するのがとても好きで、その2人のギターを背負った背中を見ながら「あのロッカーまだ闘ってっかな?」とかいう歌詞を聞くのは反則ですよね?わかりますか?

THE DAYの昭仁シャウトVS晴一ギタープレイ、これ神VS神やん…

上にも書いたので省略。やばい。

本間さんのMC。

ポルノと離れたときにあれほどの音楽プロデューサーが帰って涙を流したというのだ。本間さんがそこまでポルノを思ってくれていたことが何より嬉しかった。やばい。

グラヴィティ…

まさか聞けるとは。中央のおそらく眼を意識している?であろうモニターの映像がとても良くて、そしてアウトロまでカットなし。今はなき晴一の愛犬だったスゴロクの声まで…やばい。

n.t.を2バージョン聞いちゃったけどええんか…?

元々昭仁のダークサイドな曲が好きで、祝いの場でこの曲をチョイスする狂気に感服したけど、好きすぎてこの暗い歌詞で半泣きでした。初日はアコースティックでこれだったので、2日目は聞けないと思っていたらまさかの原曲Verが来て半狂乱です。彼にとってあの場でやるべきだと思うくらいには、心に残っている曲なのだろうか。やばい。

NAOTOさん

僕はポルノのライブに初めて行ったのが「ロイヤルストレートフラッシュ」だったのですが、あのときにもちろんポルノの二人もかっこよかったですが、何よりロックバンドのサポートにバイオリンがいる衝撃と、イメージのバイオリニストの印象をぶち壊すそのロックな風貌、そこから繰り出される繊細な旋律、力強い旋律に衝撃を受けて、ファンになった1つの理由に間違いなくNAOTOさんの存在がありました。

登場時のファンの声を聞けば親しい感情を抱いている人は多いのかもしれませんが、出てきてくれて嬉しかったし、「瞳の奥をのぞかせて」はやはり彼のバイオリンがないと物足りないよね。

初日ホーンアレンジ / 二日目ストリングスアレンジ

ポルノのライブが毎回楽しい理由の一つとして既存の曲を何かしら新しいアレンジで聴けることだと思っています。

ただ今回はむしろ逆で初めて原曲通りのホーン入りの「」が聞けるというのもレアな体験。

「VS」〜「プッシュプレイ」

やばいです、マジで。

ベタだけど

そうか あの日の僕は今日を見ていたのかな こんなにも晴れわたってる

という歌詞を満員の東京ドームの大パノラマで、ど真ん中に立って歌う2人を見ていると涙で晴れわたっているその景色も視界が歪んできてしまって。

そこからの最後の最後にプッシュプレイの一節。

既に上にも書いたけど涙が止まらんからやめてくれ…

ライラを弾く本間さん

本間さんが本間さん編曲以外のポルノの曲を演奏するのを初めて見て、しかも楽しそうだったことが何より嬉しい。これからも見守っていてほしいな。

晴一がメインで弾いていたフライングVタイプ

最初は単純にメインを変えたのか思っていたんですが、もしかして「VS」の「V」かな?粋でとてもいいですよね。それでもサウダージではいつものレスポールを持つのとかたまらないですよね。(超早口)

語るときりがないのでここらへんで終わりにしますが、全曲の感想とかいうのはきりがないので、こういう感じでライブの感想はたまに載せていこうかなと思います。

少しでもポルノグラフィティに興味を持ってほしいなと思っているので、どこかでおすすめするような内容も書きたいな。

あとやはりマニアックな曲ももっと聞きたいので、FANCLUB UNDERWORLD、そろそろ期待してますよポルノさん!

セットリストはこちら

1日目:https://www.livefans.jp/events/1098019

2日目:https://www.livefans.jp/events/1098020

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