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プロローグ 不眠症の鴉が夢路 飛び立つは、常闇の午前三時 夢か現か意識朦朧、新月の夜空は無限の奈落 帰る明日はなく、向かう昨日はもう見えない 迷い戸惑い 飛びかう思考 生死が行きかう回廊の果て 慟哭の墓場 懺悔の座標 邂逅する亡者の後悔 忘却の川 その際に 渡れよ 此岸 留まれ 彼岸 先の見えない夢の奥 幻を追いかけ 想いに果てる 夢見るように逝きたいか 血を吐きながら今を生きるか 幻想の扉が鍵は、己が魂の中にあり 虚空の彼方 鴉が鳴く プシュケの伝言 花散る終わり