詩画集Ⅲ 最果てファントム
永久のすれ違い
幾数年の時の中で思うはただ一つの後悔。
相手の心を思いやる・・その些細な事が出来ずに・・
壊れ逝くその心を知らず。
この命が終わるその刹那まで、知らぬ君に出会うまで。
流れる血を見ながら、意識を無くす寸前に鼓膜へ届いたその言葉は
私を永劫の旅路へといざなう事になる。
自身の亡骸は既になく
埃さえ砂塵の果てに、ただ漂うは永劫の孤独。
「悪霊」という、後悔と懺悔にまみれた罪人のなれの果て
樹
残り香
その香りに君を見る
薔薇の香気にも似たその死臭
腐りかけた