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徒然に読書メモ

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本の感想に主眼を置いた投稿をまとめています、何らかのきっかけになれば、望外の喜びです。
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#有川浩

いろいろ悩みましたが、、【 #愛読書で自己紹介 】

 新年に入りふと思い立ち、少し前から note を始めているのですが、読書系の記事を辿っているうち、面白そうな企画「#愛読書で自己紹介」を拝見したので便乗させていただこうかな、と。 正直、3人・3冊に絞り込むのはどうにも悩ましかったのですが、、今回はこちらの3作品にしてみました。 『桜宵』(北森鴻)  三軒茶屋の路地裏に静かにたたずむ「香菜里屋」というバーを舞台とした連作短編集です。中でも特に印象に残っているのが「桜宵」の一編、「御衣黄」と呼ばれる、その名が示すように「

【読書メモ】『レインツリーの国』(著:有川浩)

ここ最近SNS(「X(旧:Twitter)」や「note」など)での読書系アカウントへのフォローを意識的に増やしているのですが、自ずとTLも読書系ポストが増えてきています。 そんな中、少し前に流れてきたのに感化されて久々に『レインツリーの国』を再読をしてみたくなったりも。こういった形でトリガーをいただけるのもありがたいお話だなぁ、なんて思いながら。 さてこちら、有川さんの「図書館戦争シリーズ」からのスピンオフになるのでしょうか。正確には第2弾『図書館内乱』の劇中で出てきた

【読書メモ】『旅猫リポート』(著:有川浩)

確か映画化もされていた『旅猫リポート』、有川さんによる猫の物語。そこそこ前に図書館で見つけてサラッと読みました(文庫版が手元にもあります)。 主人公は野良猫と一人の男(猫好き)。 気ままに生きてきた野良猫が、とあるきっかけから一人の男に拾われるところから物語は始まります。そのまま何気ない日々を送っていたのですが、ある日、猫好きのはずの男は(元野良)猫の里親を探しに、長い旅に出ることになります。 男は人間たちと、猫は動物たちと、、それぞれ旅先での交流を交えながら縷々転々と

【読書メモ】『阪急電車』(著:有川浩)

そういや今年は阪神競馬場が改修中だったなぁ、、(JRA職員の)家内が「今年は京都出張が増えそう」なんてぼやいてたなぁ、とか考えながら思い出したのが『阪急電車』との一冊、個人的には大好物の連作短編系。 片道15分の関西ローカル線を舞台とした連作短編集となります。その沿線に住む人々の、日常の重なりを有川さんらしく、テンポよく。 登場する人々も魅力的ですが、主役は題名通りに阪急電車(今津線)となるのでしょうか。往復で半年のタイムラグを設けているのも絶妙で、一気にほっこりと読めて

【読書メモ】『図書館戦争シリーズ』(著:有川浩)

最近、こちらの宣言を思い出す機会が増えているのは、こんな事案を目にすることが増えてきているからかな、と。 当初、角川出版から出される予定であったにもかかわらず、不当な脅しに屈する形で取りやめになった米国でベストセラーとなった一冊、産経新聞が出そうとしたら、角川さんと同じように放火などの脅迫を受けているようで、被害届も出されたようです。何としてでも、法の下でしっかりと裁かれてほしいところです、、京アニでの

【読書メモ】『キケン』(著:有川浩)

理系志向の息子も進学先が確定、第1志望の学部は残念でしたが、その他に受かった理学特化型と複数の学問分野がクロスするカリキュラム体系の学部とで悩んで、結局は後者を選択したようです(悩める贅沢が出来たのは普通に凄いと思います)。どちらかというと、一歩引いて先に全体を俯瞰した上で、物事に取り掛かろうとする傾向が強い息子にはあっているのかな、と個人的には。 なんて思いながら、目に入ってきたのが『キケン』との一冊、有川浩さんの、とある大学の理系サークルを題材とした青春物語となります。

【読書メモ】『空飛ぶ広報室』(著:有川浩)

年明けからの能登半島地震への災害対応、政府や自治体、自衛隊の方を始めとして、様々な方々の復旧に向けた迅速なご対応・ご尽力には、国民の一人として感謝と信頼しかありません。後付けの陰謀論としか言い様のない雑音が左右問わずの全体主義者からひっきりなしに出てきていますが、今回は政府・自治体の防諜対応も早く、頼もしい限りです。個人的には、アレな「根拠のない陰謀論」に惑わされないよう気を付けていきたいな、と。 そんな中、本棚を整理していて目にとまったのが有川浩さんの『空飛ぶ広報室』との