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徒然に読書メモ

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本の感想に主眼を置いた投稿をまとめています、何らかのきっかけになれば、望外の喜びです。
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#生涯学習

いろいろ悩みましたが、、【 #愛読書で自己紹介 】

 新年に入りふと思い立ち、少し前から note を始めているのですが、読書系の記事を辿っているうち、面白そうな企画「#愛読書で自己紹介」を拝見したので便乗させていただこうかな、と。 正直、3人・3冊に絞り込むのはどうにも悩ましかったのですが、、今回はこちらの3作品にしてみました。 『桜宵』(北森鴻)  三軒茶屋の路地裏に静かにたたずむ「香菜里屋」というバーを舞台とした連作短編集です。中でも特に印象に残っているのが「桜宵」の一編、「御衣黄」と呼ばれる、その名が示すように「

【読書メモ】『旭山動物園のつくり方』(著:原子禅 / 写真:亀畑清隆)

県立レベルの博物館でも学芸員が3人、、収蔵物以外にも園内に国指定重要文化財、県指定有形文化財に指定されている古民家が複数設置されているそうですが、それらも管理対象に含めてるのであれば配置人数一桁間違ってませんか?、が、まずの感想です。 実際に現地を知っているわけではないので素人目線ですが、そりゃ、史料も資料もさばききれなくなるでしょうし、デジタルアーカイブ化もしたくなるよなぁ、なんて思ったりも。企画展示などもブラック化せずに定量的にできてるのでしょうか、、なんて懸念も覚えま

【読書メモ】『フィンランドはもう「学力」の先を行っている - 人生につながるコンピテンス・ベースの教育』(著:福田誠治)

小中学生くらいの頃だったと思いますが、母親から「生きていく限り、一生勉強だからね」と繰り返し言われていたことを不思議と今でも覚えています。母親は服飾の短大、父親は高卒から国家公務員(今でいうⅢ種になるかと思います、国税専門官)で、アラフィフな私の親世代(70代)としてはそう珍しくもない組み合わせかと。 父が10年以上前に定年を迎え、今現在は二人ともに実家(両親ともに同じ地方出身)に戻って悠々自適に生活しています。父は長年培った国税専門官としての経験の活用とボケ防止もかねてか

【読書メモ】『学問のすゝめ(慶應義塾大学出版会版)』(著:福澤諭吉)

さて、息子も大学の大枠の履修登録(今はオンラインで大半が済むので便利ですね)が終わり、授業開始に向けての下準備は、、前日に教科書を買いに行ったりとかイマイチ緩めに始めているようですが、、前期授業も始まりまして、もうここからは自己責任デス。 で、家内も触発されたのか何か勉強(英語とか)を始めたいなぁとか言ってましたが、私も久々に体系的に何かを学びたいなぁ、、とか、社会人向けのオープンキャンパスとか探してみようかなぁ、なんて『学問のすゝめ』の背表紙を眺めながら。 何とも有名な

【読書メモ】『つながる図書館: コミュニティの核をめざす試み』(著:猪谷千香)

ライターの猪谷千香さんとのお名前になんか見覚えが、と思ったら、確か10年くらい前に『走れ!移動図書館:本でよりそう復興支援』とあわせて読んだ覚えのある、『つながる図書館:コミュニティの核をめざす試み』の著者さんでした。当時、ともに印象深く拝読したことを覚えています。 「図書館は私の書斎だ」、そんな風に言い切る猪谷さん、その方がただの無料貸本屋ではなく、あくまで「利用者に寄り添う情報サービス機関」として変化をし始めている図書館たちについて取り上げた内容となっています。 確か

【読書メモ】『MASTER キートン』(著:浦沢直樹/勝鹿北星/長崎尚志)

『MASTER キートン』、高校生の頃に手に取り、おそらくは大学で「史学科」を専攻するきっかけの一つにもなったシリーズ(浪人中も心の糧にしていた覚えがあります)、その前の連載でもあった『パイナップルARMY』も好きだったなぁ、、どちらかというと大人向けの漫画だったと思うのですが、どうやって知ったのかは思い出せずに、、古本屋とかで発掘したのかなぁ。 主人公は平賀・キートン・太一、日本人の父とイギリス人の母を持ち、物語開始時点ではおそらくは35-6歳くらいの中年(学生結婚、バツ

【読書メモ】『ビブリオバトル』(著:谷口忠大)

先日、本棚を整理しながらふと、息子が小学校の頃に授業で「ビブリオバトル」をやってたよなぁ、、なんて『ビブリオバトル』の背表紙を見ながら思い出したのですが、、そういえば「本棚を見れば人となりがわかる」とは、どなたの言葉でしたか。確かに、本に限らず、その人の好きなモノ(趣味嗜好)を知れば、なんとなくその人の印象も分かるような気もします(同じモノが好きだからと言って、価値観までも近いとは限りませんが)。 その「ビブリオバトル」、発祥は京都大学だったと記憶しています(違ったらすいま