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#3 初めて自分へお花を買った日

おかんへ。

さっそく、期待通りの返事の遅さ、ありがとう。
そして、「やりたい」を実行する天才、ということば
とてもうれしかったです。
夢見るドリーマーということばにはあえて突っ込まずにいます。

さて、おかんは「やりたいを口だけで終わらせる天才」と
自分のことを言っていますが、ちょっと違うなと思っています。

おかんは、
”大きな夢を描く天才”
だと思っています。

わたしはどちらかというと現実的な夢を見ます。
わりと、叶える手段が見えているというか、たぶん、叶えられる道筋を
描いてから夢を語り、実行するタイプです。
というか、叶えられる道筋がないことがめちゃくちゃ不安です。
自分が次に何をすればいいのかが、わかっていることが安心なのです。

そんなときに、叶えられるか否かなんて二の次で、
大きくて、わくわくする未来を見せてくれるおかんを
うらやましいなと思っています。

さて、そんなわたしですが、ちょっと今日は、
叶えられる道筋がまだぼんやりしている、ちょっと先の話を
してみようと思います。
というか、いま、これをはっきりさせたいから、
かんがえながら、書いてみたいと思います。

”どんなことをしたいですか”ではなく、
”どんな人間になりたいですか”と聞かれたとき、
わたしは、いつも楽しそうにしているおとなになりたい、
と言います。

今日は、その、楽しそうにしているおとな、について
おはなしさせてください。

まず、なぜこれまで、「楽しそうなおとな」に
憧れていたのか、思い返してみると、
その裏側には、わたしのおとなになることへの不安が
あったように思います。
学生のときは、すきなところにすきなだけ旅行に行けた。
学生のときは、すきなことを仕事にして、いやになったらやめられた。
でも、社会人になったら、ハードに働かなくてはならなくて
理不尽なことにも、人間関係のしがらみにも、
耐えなければならない。
友達とはだんだん距離ができて、いつのまにかひとりになる。
自分のすきなことに割ける時間も限りがある…

そんな不安をもっていたわたしは、就活のとき、
やたら、「いま、たのしいと思いますか?」と聞いていました。

社会人になっても、いい環境に恵まれつつも
女性としてのキャリアだとか体育会気質の残る上下関係だとかに
ぶちあたり、おかんに泣きついたこともあったね。

そんなわたしが、最終的にこんなおとなになりたい、と思うのは、
うーん、どんなひとだろう。

すこしかんがえて、思い浮かぶのは、
じぶんの選んだものに納得しているひと、そして
いつでも、「こんなことがしたい」と言えるひとです。

たぶん、働く環境にしても、内容にしても、
完璧なんてない。そんなの、自分で会社つくったってない。
これから先、ライフイベントがあるかもしれない、
そのときに、選んだ道と、選ばなかった道ができるかもしれない。

でも、ぜんぶぜんぶひっくるめて、
わたしが選んだのだと、ベストなのだと
(これは、選択の結果がベストかどうかではなく、
その状況、そのタイミングで行った選択自体が、ということ)
前向きにとらえられること。
決着をつけて、うん、ってうなずいて、一歩進めるひと。

そして、自分が選んだ道をまっすぐ見つめて、
わたし、こんなことやりたいよって、
仕事でも家族との時間でも趣味でもなんでもいい、
いやあ人生時間たりないねえ、まだまだつきないんだよって
顔をくしゃくしゃにして笑えるひと、

そんなひとになりたいなと思うのです。

ああ、いまちょっとすっきりしたなあ。
どんな結論が出るのかわからないままに書き出して、
結局、くるべきところにかえってきたなあと思った。
納得することとやりたいことをもつこと、どちらもわたしがずっと
大切にしたいとおもってきたことだ。

わたしは、そんなおとなになれたら、
わたしが出会う子どもたちにも、
おとなって、いいじゃん。はやくなりたい、って
思ってもらえるんじゃないかなと思う。

今の社会は、「社会の闇」だとかいう言葉ばかり聞くけれど
「社会の光」、って言葉、聞かなくない?
おとながなんなのかっていう、ひねくれたテーマはほっといて
わたしがおとなだとして、
おとなは悪くない、って思うのよ。
仕事を通して、高校のときからやりたいって思ってたことに
挑戦できているわけだし、
友達の輪も、できるようになったことも格段に増えた。

社会の光になりうるおとなはたくさんいるし、
わたしもそのひとりになりたい。

じゃあ、今のわたしってどうかな。
もちろん、まだまだおとなのたのしさはわかっていないし
これから見つけるたのしみのほうが多いとは思っていますが、
そんな大人に、なれているのでしょうか。

たとえば、きょうの話を聞いて。
コロナになって、わたし、そこまで人に会わなくてもいいんだ
って思いました。
自分は、もうすこし寂しがりで、ひとりの時間は苦手で、
って思っていたのだけれど、(まあ事実だけど)
おうちの時間を、楽しもうと思えば、楽しめるし
飲み会は、わりとオンラインで楽しめちゃうタイプでした。

これまでは、予定を埋めたいという気持ちで、
だれかと約束をして、土日は外に出ていたけれど、
それよりか、お部屋をきれいにして、おいしい食べ物をたべて
映画を観て本や漫画を読んで、楽器を触って、
たっぷり眠るという生活が、いかに幸せかを知りました。
いちにちいちにちを、丁寧に過ごすこと。

そこで、わたし、今日はじめて、お花を買ったの。自分に。
恥ずかしいけど、お花やさんで、
自分用にお花を買いたくて、どういうのがいいんですかね、
って聞いたの。
誰かに渡す花束以外で買うとき、ブーケを選ぶのか、
一本で買うのかわからなくて。
それで、かわいいなと思った、かすみ草を買いました。

お花を抱えて、うれしくなって、
ああ、お花をおうちで生けてみるということも、
ていねいに暮らすことも、わたしのやりたいことだなあ、と
気づきました。

そういえば、
6月からまた激務が始まりそうだけれど、
ちょっとそれを変えようと、ちっぽけな働き方改革をすることも決意して
文句ばかりいわないで、納得できる道を探そうと
挑戦することにもわくわくしています。

どうかな、ちょっとわたし、
なりたいおとなに近づけているかもしれない。
これもうれしいことだな。しあわせなことだな。

とはいえ、これは24のわたしの考えなので、
なりたいおとな像がかわる、というのも
それはそれで尊いということで。
でも、考え続けていきたいテーマです。
一生、高校生の気持ちを忘れずにふざけること、も
わたしのやりたいことだから、
今後とも、お付き合いよろしくね。

また長くなっちゃった。
でも、整理ができました。ありがとう。
お返事まってます。

みさと



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