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日日是好日

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日記まとめです。
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#まいにち日記部

天麩羅の祝祭、食事は其れ即ち

本日は天麩羅祭りだった。

天麩羅を大量に揚げた。海老、蛸、半熟卵、茗荷、紫蘇チーズの五種類。天麩羅粉が無かったので、代用として薄力粉、水、マヨネーズを和えて使った。蛸は下味して一番初めに油の中へ投入した。思いがけず、油から攻撃を受けた。ばちばち弾ける油。うおー、うあー、と喃語を口にしながら懸命に天麩羅と戦った。蛸は下味を付けた所為か、衣が茶色っぽくなってしまった。海老は殻と頭を取り、油に入れたら

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砂糖菓子の箱庭と哀嘆のきくらげ

友人の話。「趣味がない」と彼女は悩んでいた。
私は趣味というのはとても幅広いと考えていて、例えば読書であれば本の虫で月に何冊も読む、という人もいれば仕事の合間に少ししか読まない、と言う人もいると思っていて、つまるところ「読書家」を名乗るのは本人の自由だ、ということを考えた。
彼女がインスタグラムのストーリーに投稿するカフェで食べたであろうパフェの数々はとても「彼女」そのものを投影して顕しているよう

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ハッピーメントス、君に幸あれ

占いに行ってきた。マリア先生(仮)という方で、HPに載せられていた写真と大分違う姿をしていらっしゃったのは、俗世に溶け込むという意図があるのかもしれない。胡散臭さ万点だと思って物見遊山で行ってきた。守護霊を霊視する、とのことで鑑定してもらった。
私には何が憑いているのだろう。狸か狐か、ハクビシンか。かわいい生き物だったら良いけれど、真っ黒くうねうねして心に蔓延る鰻のような正体不明の何かに憑かれてし

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幸福論は逆上がり

幸せなことは口に出してしまうと持っていた意味が逆さまになってしまう感じがする。だからひそやかに秘めるのだ。ため息に紛れて逃してしまわないようにするのだ。おまじない。

2022/5/13

抱擁の、引力

抱擁の引力。ふわふわの栗毛に覆いかぶさって二本の腕で抱きすくめるようにすると、うとうとし始めて体をこちら側に預けるように傾ける。シンパシーで感情が感情に作用する。緩い紐で引っ張られるように体を預けてくれる。抱擁の引力。

2022/05/16

雨天の朝、降り立った金髪

突如、金髪になる夢を見た。全体が白に近い右近色で、先がショッキングピンクに染められていた。いきなり見たのだけど、あれは一体なんだったのだろう。
たぶん、私は自分で思っている以上にヤンキーなのだと思う。
ヤンキーというのは俗な言い方で、チンピラとか、不良とか、そんなような感じの金髪で、腕に蛇がのたくっていて、三白眼で、みたいな彼ら彼女らを思い起こすけれど、(悪口ではない)彼ら彼女らは己のポリシーを貫

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呼吸

文章に息を吹き込む感覚を思い出してきたような。零れ落ちる言葉、頭が留めて置けないので必死に指先動かして取り留める。取り止めのない言葉だけれど。

雨続く。そんな日和だからこそボタニカル柄の河谷シャツを着込んで春めいてみる。

2022/04/04

天文学的思考の向こう側

ゴムの木。すらりと伸びた枝先に葉の落ちた痕を見つける。そこだけ原色に染まった主張。アマゾンの森をそこに垣間見た。
祖母が殺風景だと言って連れてきた親子のようなゴムの木。生命はいつだってどこにでも息づいている。
黙って花冷えの指先で葉を撫でた。

洗濯物と一緒に置かれていた丸い釦。
その穴の先からある世界線に繋がっているような、無いような。
紡ぐのは私自身。洋服から離れて釦それ一つとしての芸術性。少

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2021/3〜5

2021/3/14
夢見心地の中で何かに一生懸命になる感覚を思い出した。夜明け前が一番暗い。春の嵐からの、めちゃくちゃ明るい日差しが見えてきた気がする。目が醒めたら現実だった。でも夢の中で感じた、走り抜ける感覚は残っていた。
2021/5/21
弾ける果物の雫の世界、ゆらめく珈琲の香ばしさが喉に染みて心地いい。
2021/5/28
万物流転の夏。日焼け止め。サイダー。深緑。2021/5/31
世界

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