30歳独身女、今日婚活をやめようと思った

おおよそ10ヶ月の婚活期間を経て、今日ふと、糸が切れたように、「婚活をやめよう」と思った。どうしても今のこのリアルな気持ちを書き留めておきたいという衝動のまま書きます。書き殴りで支離滅裂な文章になってしまうかもしれないけれど。


【わたしについて】

東京住み、30歳独身女。高学歴。職業エンジニア。出会いはない。
外見は人を選ぶ。ある人にとってはものすごく美人に見えるようだし、逆にかわいい系を好む人にとってはおそらく範囲外になる。
女児アニメと若手俳優が大好きな生粋のオタク。
恋愛は人並みにしてきた。最長6年付き合った彼氏もいる。(この人と結婚しなかったことが、人生最大の後悔である)


【婚活をしていた10ヶ月】

昨年秋、29歳の時、2年近く付き合っていた5歳年下の彼氏と連絡がとれなくなった。なんとなくその予兆はあったし、深追いもしなかった。

婚活を始めたきっかけは、友人に誘われていった婚活パーティー。世の中にはこんなにかっこいい男がたくさんいるのか、と思った。初めて行ったパーティーで、好みの男から熱烈なアプローチを受け、数日後にはその人に抱かれていた。その時わたしはとてもピュアだったので、寝たのだからお付き合いしてくれるはずだと信じて疑わなかったが、ついにお付き合いしてもらえることはなかった。そういう男がいることを、29歳にして初めて知った。頑張らないと、誰にも愛してもらえない。結婚できない。やっと気づいた。

その人と関係しながらも、彼に本当に愛されることはないと知り、並行して婚活をしていた。婚活パーティー、婚活イベント、マッチングアプリ、合コン…数十人と出会い、好かれた人のことは好きになれず、いいと思った人には好かれず、2018年が終わろうとしていた。この頃から「婚活」というワードでよく検索するようになっていて、「女は30歳まで」という婚活界隈でよく言われるワードに脅迫観念を感じていた。12月、自分でもよくわからぬまま大手結婚相談所に入会した。きっと、ここにはいればなんとかなると思っていた。

結婚相談所に入会したものの、待っていたのはマッチングアプリの劣化版のようなものだった。というのも、わたしは自身のことを棚にあげて非常に面食いなのです。(これさえなければどれだけ婚活が楽だったか…と思う)唯一ひとりだけ、数回デートをした方はいたが全く進展せず、そのまま相談所はずっと休会したまま今に至る。正直、金の無駄だった。

そのまま恐れていた30歳になった。
その頃、一緒に婚活をしていた友人はパートナーを見つけ、海外に移住した。ひとりぼっちの私に残されたのはインターネットだけだった。

1ヶ月ほど婚活を休んだのち、自分の本能に正直になってみようという気持ちが湧いてきた。「正直、年収とか学歴とかどうでもいい…とにかく若くて顔のいい男が好きだ!」そう思って恋活アプリに登録して1週間後、年下の彼氏ができた。「彼が私を見つけてくれた!」そう思って舞い上がっていた3週間後、よくわからない理由で振られた。馬鹿の一つ覚えでまた同じアプリに登録し、1週間後、また別の年下の彼氏ができた。2ヶ月後、彼氏が無職だったことが判明し、金銭トラブルで別れた。

いくらなんでももう少し民度の高い人と出会いたいと思い、別の婚活アプリに登録し、10人以上と会った。みんないい人ではあるが、みんな同じに思えるし、もう一度会いたいと思う気持ちが湧いてこず、予定をはぐらかしてばかりで、こちらから良いと思った人にはお断りされて、もう、結婚とはなんなのか、こんなことしてなにか成果に結びつくのか、幸せになれるのか、自分は結婚したいんじゃなくてただ恋をしたいだけなんじゃないのかとか、どうやったら人を好きになれるのかとか、もう、よくわからなくなってしまって、疲れた。


【婚活をやめようと思った】

ふと立ち止まって考えてみると、ある時から、自分に感じていた可能性のようなものがすっぽりと抜け落ちている。思い返せばちょうどそれは1年くらい前で、婚活を始めた時期と一致している。昔は確かにあった、「将来、自分はこうなりたい。こういう人生を送りたい。」という気持ちが今のわたしには全く見当たらず、「あなた、今なにをしたいですか?」と聞かれたとしても、答えられないのだ。

この1年を思い返すと、ほとんど婚活しかしてこなかった。作っては壊し、作っては壊しで、なにも進んでいないように感じる。『停滞』という言葉がしっくりくる。婚活中は自分を奮い立たせるために、経験値を積んだことにして自分は前に進んでると信じてやってきたが、けっきょくなんの成果もないという事実があるだけだ。結婚する、という他者に依存した目標しかもっていない自分。

婚活よりも、自分の人生を充実させることを考えるべきだ。逆に言うと、婚活に一生懸命になることで、「自分はどんな人生を送りたいか?」という重大かつけっこう面倒な議題を考えることから逃げていた。婚活は「何かをしている感」を出すのには手軽で便利な方法だ。インターネットでアプリをぽちぽちしてたら「やってる感」が出る。でもそうじゃない。自分はなにをしたいんだろう。どう生きたら幸せなんだろう。そのために、どんな行動をしたらいいんだろう。

自分は今、停滞を破って人生を変えるべき局面にいるんだと思う。具体的なことはわからない、これから考える。でもひとまずは婚活をやめる。インターネットでの出会いに慣れすぎると、「これがダメでも、また次がある」と思ってしまう。感性が鈍っていく。まだ見ぬインターネットの人間ではなく、昔からの知り合いを大事にする。わたしの良さを分かってくれるのはたぶん、出会って1時間お茶した相手ではなく、何年も自分のことを知ってくれている人だと思う。

婚活以外の方法で、人生を動かす。

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