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山中湖

出かけないと後悔しそうな陽気の日、急遽思い立ってバイクでソロツーリングに出かけた。荷物も少なめ、カメラも忘れた(スマホは持った)。

多摩川沿いから多摩ニュータウンを抜けて道志みち(R413)へ入るルート。通るのは久しぶりだけど、慣れた道だ。城山湖を過ぎた辺りからライダーが目に見えて増えてきた。事故も一件目撃、気を引き締める。

途中の多摩センター通り辺りでは散ってる桜も多かったけど、山間を走る道志みちの桜は満開だった。春の光、桜を眺めながら進んでいく山の中の道は楽しい。道の駅はライダーだらけ、確かにこの道は車よりもバイクの方が楽しい道だ。(しかしながら県境部付近の急カーブが続くエリアではバイパストンネルの整備がはじまったらしい)

山伏峠を超えれば山梨県。なだらかな長い坂を下れば山中湖に到着した。湖周辺は観光客が多くでも流石に観光するほどのこともないかと思ってたが、以前からちょっと気になっていた「三島由紀夫文学館」を思い出し急遽ハンドルを切って山裾にある公園へ向かう。

三島由紀夫文学館は「山中湖文学の森公園」にある施設で、なだらかな傾斜のある公園敷地内には他にも明治のジャーナリスト徳富蘇峰の資料を展示する「徳富蘇峰館」がある。三島由紀夫文学館は一番奥にある施設で、三島由紀夫唯一の文学館として1999年に開館したそうだ。スペースとしてはあまり広くないものの、三島由紀夫の全初版本がずらりと並び、その他にも直筆原稿、創作・取材ノート、肉筆資料や映画・演劇資料などが展示されている。文字通り文学が軸足で、他の資料については多くはない。細江英公撮影の「薔薇刑」については解説では単語が出ているが写真や写真集は展示されていなかった。残念だったのは「その後」の説明があまり無いことで、ボディビルという肉体改造への解説はあるものの、政治への傾倒や「楯の会」などの活動についても言及はない。「三島事件」について、彼の最後についても言及がないのはちょっと残念な感じがした。

帰りは山中湖を一周して富士山を観た。行きがけに見た富士山は裾野で行われている野焼きの煙の影響か、ガスで富士の頭が見えなかったが、午後になってスッキリと姿を見せてくれた。太い富士山はやっぱり格好いい。


山中湖湖畔から。



三国峠の下、パノラマ台から



山中湖文学の森公園


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