第109回 そこに正義はあるのか

1、ワンフォーオール

最近家族でハマっている

僕のヒーローアカデミア

というアニメがありますが、そこで登場するキーフレーズ、それがワンフォーオール。

One for all, All for oneという英語のフレーズで、1人はみんなのために、みんなは1人のために、と訳されます。

元はラテン語で、フランスの小説、三銃士という物語にも登場する事で知られていました。

個人的には映画化もされたルーキーズという漫画で知った言葉です。

日本語で近い言葉としては大一大万大吉というものがあります。石田三成が旗印にしたことでも有名ですね。

1人が万民のために、万民は1人のために尽くせば、天下の人々は幸福(吉)になれる

すごくステキな言葉です。

2、石田三成の魅力

石田三成という武将は、好き嫌いが別れる人物だと思います。

出世物語の最初は豊臣秀吉との出会い。

三献茶と呼ばれる気配りを評価されて、側近く使えるようになったとか。

大谷吉継との友情とか。

奉行としての職務に励むあまり武断派の加藤清正や福島正則らとそりがあわなくなったり、

関ヶ原の戦いで敗れても、最後まで諦めず、勧められた渋柿を断ったエピソードとか。

NHK大河ドラマ「真田丸」で山本耕史さんが演じられていましたが

己の信ずるところに忠実に邁進する一方、誤解され安い人物として描かれていたように見えました。

ある種、悲劇の人物として魅力的な人物とも言えるのではないでしょうか。

3、己の正義を持っているか

最初に触れたアニメはまだ視聴中なのでフレーズの意味するところはまだ明らかになっていませんが、正義のヒーローを象徴する言葉として使われていることは明らかです。

石田三成も己の正義を信じて挑戦しますが、果たされず非業の死を遂げます。

英雄たちが究極的に求めるのは社会をよりよくすること。

それは洋の東西、時代を超えて共通することなのではないでしょうか。

さて、現代社会のリーダー達はどうでしょう。

メディアを通じての情報しかありませんが、アメリカの大統領も、中国の国家主席も、我が国の総理大臣もなにか己の正義に従って政治の舵取りをしている、そんな風には見えないのですが。

例えば安倍総理で言えば、憲法改正、日本経済の復活が正義でしょうか。それにしても本筋とは異なる文脈、例えば利益供与や危機管理能力で批判が高まっているように感じます。

もっとローカルな組織でも、トップの目指す理想はなんなのか、が明らかでないと下々はどう振る舞っていけばいいのかわかりません。

自分の組織で言えば、財政の困窮は東日本大震災前から叫ばれていたことであって、決して今に始まったことではありません。

であれば選択と集中で、この組織の特色を出し、差別化を図ることで生き残りを図るのがセオリーだと思います。

人件費がかさむのであれば、業務量を減らすのが先ですよね。

それでも結局政治的な配慮から、全方位作戦で顔色を伺いながら舵取りをしてしまえば何も改善せず、少子高齢化で所与の条件は悪化する一方です。

停滞する地域社会に、ワンフォーオールの思想を持ったリーダーが求められています。

#ワンフォーオール #僕のヒーローアカデミア #大一大万大吉 #石田三成 #真田丸





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