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アラフォー、初めての大腸内視鏡検査を攻略しようとした記録【後編】

!注意!

きれいなお話ではありません。
私のように検査に不安を感じる方への後押しになればと、できる限り詳細に書いています。

前編では受ける事になった経緯など書いております。



前日夜から、下剤についての記録

21:30頃 前日の下剤
ピコスルファート 1本を水に溶かして飲む。うすら甘い水になった。通常は7〜12時間ほどで効くものらしい。
ドンペリドン 2錠 これは下剤ではないっぽい?

0時頃 下痢➀ 時間が早すぎて、薬が効いたのか精神的なもので出たのか不明。ちょっと痛かったけど出したらすぐに落ち着いた。
5時頃 下痢➁ 思ったほどではないけど痛い。でも結構すぐ落ち着いた。違和感残る。
5:40頃 下痢➂ このターンでほぼお腹の違和感が取れた気がする。

9:00 モビプレップ服用開始

蓋付きのジャーとストローで準備万端。先人の知恵を参考に、前日の夜に作って冷やしておいた。

肝心の味について。
調べると「濃いポカリ梅味」「ポカリと海水の間」という感想が出てくるが、確かにそう思う。
私はとても苦手な味だった。ケミカルな感じの甘さと結構なしょっぱさ、後に残る苦味…一杯も飲んでないのに辛くなる。
ストローをなるべく奥まで入れてできるだけ味わわないように飲もうとするが、まあ広がる。辛い。
しかし、これも「意外と美味しい」「梅こんぶ茶みたい」という感想も見たので個人差がありそうだ。
口直しにお茶を含んだりしながら飲む。

泣きそうになりながら3杯目を飲んでいたあたりで「何か出る」という雰囲気を感じトイレへ。
そこからは7〜10分おきくらいに20回ほどトイレに行った。
行くたびにビャーッと出るのでテンションが上がり、それが透明になってゆく様を楽しんだ。ただ、飲んでいる時は地獄だったが。

モビプレップを2杯→水かお茶を1杯
これを1セットとして、出るものが透明になるまで繰り返す。
2日前からの食事制限が功を奏したのか2セットめにはすでに透明な状態だったので、結果的に全量飲まずに済んだ。
飲むのをやめてからも3〜4回はトイレに走った。

そして落ち着いた頃に予約時間を迎え、鎮静剤にワクワクしながら病院へ向かったのだった。

いざ、大腸内視鏡検査本番へ

チェックシートなどの記入を終え、血圧を測る。93/68…相変わらず低い。
検査着と不織布の穴あきハーフパンツに着替え、台に寝かされて脈とか酸素とか測るものを付けられる。
いよいよか…!(ワクワク)

ここで想定外の事態だ。
点滴で鎮痛剤入れますねーと言われる。が、「鎮静剤」という言葉が聞こえてこない。
先生が「じゃあやっていくねー」と言うけど、全然寝てない。全然ぱっちり。
看護師さんたちもそんな素振りは全くない。

そして少しの違和感と共にカメラは侵入してきた。痛くはない。
鎮静剤のことを言えずに、カメラはどんどん進んでゆく。
途中、突き上げるような痛みを感じる箇所があった。曲がるところのようだ。
私はこの痛みには覚えがあって、便が硬い時にトイレで感じる、突き上げるようなあの痛みだった。
何ヶ月か前の朝、その痛みが強すぎてパニック発作を起こしかけたあの痛み…。あれは腸の特定の部分を硬いものが通ると起きる痛みなのだな、と理解した。

いいいい痛い痛いぃ!!!無理無理無理!!!
ひぃぃいたたたたそれ痛いっす!

それはそれは大騒ぎだった(と思う)。
痛みを逃そうと呼吸も荒くなる。
先生が、無理か?ここは大丈夫だと思うんだけどこっちは…などと伺いながら進められ、看護師さんにも励まされながら騒ぐアラフォー。

「大騒ぎ」と「今は大丈夫」を3.4度繰り返し、時に体勢を変えながら、遂に腸の最奥へ辿り着いた。
入ってしまえば楽だったので、ハハ…良かった…などと口走った気がする。
先生も頑張ったね〜と言ってくれた。優しいと思った。混乱していたのか?

そこからはばっちりモニターで弊腸を見ながら先生と話していた。余裕でたね〜とか言われながら。
痛くはないが時折内側から押される感覚。お腹の中で感じる動きは胎動に似ていたと思う。

ここが小腸と大腸のつなぎ目で、ちょっと入れるとこっちが小腸ね〜
今横行結腸、おへそのとこあたり
ここら辺はヒダが高いから見えづらいところもチェックするよ〜
見て、これ透けて見えるのが腎臓(だったと思う)
ここにちょっとあるけど、これは取らなくて良いやつね(過形成性ポリープというものらしい)

たまに水でちょっとした汚れをびゃっとやって、その下にポリープ等がないかチェックしながらカメラを抜いていく。
ほとんど見られない自分の腸の中を見ながら解説してもらう、それがすごく面白かった。

抜く時は全く痛みもないので、するりと終わった。
終わった後、恐る恐る鎮静剤の件を聞いてみると、なんと低血圧だから使わなかったとの事だった。

低血圧 | ていけつあつ
血圧が標準値より低い状態。一般に,成人で最高血圧が水銀柱100ミリメートル以下の場合をいう。↔︎高血圧
スーパー大辞林

事前の血圧測定で93/68くらいだったので、鎮静剤の投与により血圧が下がりすぎる危険があった為にこうなったらしい。
それは仕方ないけども…鎮静剤希望しているんだから、使用できない旨は事前に言ってくれよ…と流石に思ってしまった。

それから、下剤で失った水分を点滴で入れながら1時間ほど休む。スマホなども手元に無かったので暇だった。

それから診察室で改めて説明を受けた。
切除が必要なポリープもなく異常なし。痔でもないので、出血はたまたま切れただけでしょうとのことだった。

こうして、私の大腸内視鏡検査は終了した。

感想と対策

鎮静剤でストンとおちたりぼんやりしたりするのを楽しみに下剤を頑張ったので、使えなかったことに兎に角ガッカリしてしまった。
私の低血圧は体質的なものでいつも(妊娠中ですら)このくらいの数値で、生活に支障の出る症状などもないので、血圧低くて損することないよな〜などと考えていたのだが、思わぬところで損をした。
しかし、自分の腸を見ながら先生と話したのはとてもよい経験になった。楽しかった。

結果的には、大腸内視鏡検査楽しかったな〜と言う気持ちに落ち着いた。
一番心配していた前日夜の下剤でもそれほど苦しむ事なく(ちょっとは痛かったけど)、モビプレップは不味かったけど痛みとかはないし、どんどん飲んでビャーーっとどんどん出して腸をキレイにする感覚はあまり味わえるものではない。
鎮静剤が使えないという悲劇は起こったけれど、騒ぎながらもなんとか無事済み、結果は異常なかった。
総合的に見て、受けて良かったなという感想。

攻略のためにとった対策

・下剤の痛みへの対策として、検査2日前から消化の良い少なめの食事にした
 →前日の下剤であまり苦しむ事なく、モビプレップでも早い段階でキレイになるので楽。
・モビプレップは前日夜に作って冷蔵庫で冷やしておく
 →冷たい方がちょっと飲みやすい。
・ストローと蓋つき容器を用意する
 →味わわないように、ストローでなるべく奥の方に吸い込む。
・前日夜の下剤で朝方トイレに篭る事を想定して、トイレにホッカイロとビニール袋を用意する
 →結果的に使わなかったけれど、もし凄く痛くなった時の為。安心。
・モビプレップのチェイサーとしてフレーバーティーバッグを買っておき、ホットで飲んだ
 →甘くない紅茶は大丈夫なので香りが良いものに。でもお湯かストレートティーで良かったかもしれない。
・トイレットペーパーはいつもよりやわらかめの物を用意
 →1.5ロールは使った。
・ウォシュレットを短時間使い、トイレットペーパーでおさえるように拭く(擦らない)
 →気をつけていたのに最後の頃ちょっとピリッとしたので、普通に拭いていたら大惨事。

検査費用について

受診料(3割負担) ¥4600くらい
胃の症状による投薬(処方箋)と検査食(自費¥1650)も含む

検査当日 ¥6400くらい
紙シーツと紙パンツ代(¥300)を含む

合計 ¥11000くらい

ポリープ切除などの処置があるともっとかかるらしい。

まとめ

思ったよりも全然辛くない。というか、色々な対策をとる事で辛くなくする事ができると感じた。
鎮静剤を使えなかったのは残念だったけれど、自分の腸内を見られることもそうそう無いし、結果的には楽しかったし受けて良かったと思えた。

まだ受けたことのない方々には是非恐れずに受けてみてほしい。なんと言ってもとてつもない安心を得ることが出来るので。
手始めに夫に受けさせて、家族としての安心を強化しようと目論んでいる。

余談として、お腹を空っぽにしてから凄く熟睡できる気がする。
腸内環境が良くなったのだろうか?だったら嬉しい。
気のせいかしれない。
あと、体重が1〜2kg減って嬉しくなれる。(すぐに戻る)

次に待ち受けているのは、かの有名な胃カメラだ。
正式には上部消化管内視鏡検査というらしい。

鎮静剤使ってもらえるように血圧上がる食事と下半身の筋トレでもするか。
いざという時には、不得意としている「ゴネる」という行為までしてみようかと画策している。



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