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遊びについて

 大人にとっての「遊び」とは、いわゆるプライベートでの楽しみ、余暇という認識ですが、子どもにとっての「遊び」とは様々なことを学ぶための機会となります。とくに乳幼児期のお子さんは遊びを通して発達が促されていくのです。
 ここでは滝川一廣先生の著書「子どものための精神医学」を参考に「発達とは子どもたちが世界を識り分け、関わっていくことである」とひとまず定義します。
 まずはじめに乳児期のお子さんの遊びは触る、なめる、聞くなど感覚的な遊びから世界を識っていきます。その中で「◯◯したら◯◯になる」という経験から因果関係を理解していくのです。それまでは、どんな物でも同じよう扱い方であったのが因果関係を理解することで物を振ってみる、容器に入れるなど機能に合った扱い方や物と物とを組み合わせた遊び方に変化していきます。お子さんたちはこうして遊びの中で物理的法則のルールを識り、変化を楽しむようになっていくのです。
 物との関わりだけが遊びではありません。人との関わりもまた、子どもたちにとっては遊びとなるのです。生後数ヶ月が経つと大人の笑顔見て笑うという社会的微笑が現れてくるように他者からの刺激にも敏感にキャッチできるようになります。さらに月齢を重ねると大人の視線の先を追うようになったり、大人に対して自分から物を渡したり、見せたりもするようになります。こういった中で大人の動きを真似しながら遊びが発展し、玩具のコップを口に運び、飲むフリをするなどの「ふり遊び」ができるようになってくるのです。
 こうして子どもたちは遊びの中で物を識り分け、他者との関わりを学んでいきます。だからこそ、保育園や幼稚園などではその年齢に合った玩具や遊びが用意されているのです。
 我々、大人は遊びを通して子どもに学んでもらおうと欲を出してしまいますが、そもそも遊びとは「楽しい」ものでなければ遊びとはいえないのです。だからこそ、お子さんの「好き」を活かしてもらうことが結果として遊びを通しての発達に繋がるのだと私の経験上感じていることです。

 初めてnoteを書いてみたので、言葉足らずな部分や不正確な部分もあるかと思いますが、自分の考えを整理するためにも今後も書き続けてみようと思います。読んでいただけたのなら幸いです。

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