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【詩】絶望の風景

この世の中に
あなたは私を一人おいて
旅立ってしまった
魑魅魍魎が跋扈する
この恐ろしい運命の具体化に
まだ、か弱い私を一人残し
私がぜったいにたどり着けない場所に

あなたのいないこの世界
もし窓の向こうに何かがいて
こちらを手招きしているのなら
私はベッドからでて
寒さをこらえながら
自分の足で窓辺へ向かい
この手でカーテンを閉じなければならない

優しさの残滓さえ感じられない
この人食いの世界で
誰も暖めてくれることのない
この足は
いずれ
私の意思とは関係なく
勝手に動き出すに違いない

何も見ないようにすれば
すこしは楽になるのかもしれないけれど
いつか新たな光が目の前を横切って
希望を教えてくれるそのときのために
わたしは五感をすべてひらいて
待つ

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