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お正月に読んだ本『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』、そして四国旅行ありがとう

以前買ったまま、放置していた本を元旦に読んでみたところ、最適なタイミングでこの本を手にしたような、不思議な縁を感じたので綴っておきたい。


『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』アルティシア著

生涯のパートナーを求めて七転八倒しオタク格闘家と友情結婚。これで落ち着くかと思いきや、母の変死、父の自殺、弟の失踪、借金騒動、子宮摘出と波乱だらけ。でも「オナラのできない家は滅びる!」と叫ぶ変人だけどタフで優しい夫のおかげで毒親の呪いから脱出。楽しく生きられるようになった著者による不謹慎だけど大爆笑の人生賛歌エッセイ。

Amazon商品ページよりあらすじ引用

著者は毒親の両親から逃げた後もまた彼らに苦労させられる、といった境遇を持ち、凡人には起こり得ない様々なハプニングを、ユーモアを交えて軽快にシェアしながら、なぜ、今のパートナーと一緒にいるのか考察している。

予めお断りしておくが、私は物語のあらすじなどを説明するのがメチャクチャ下手なので、この本に興味をもって頂けた方は、ぜひAmazonの商品説明&レビューを参考にしてほしい。

この本には、2021年夏の四国旅行で立ち寄ったカフェで出会った。現地集合としていた友人の到着が台風で一日遅れることに。先に現地入りしていた私は、急遽一人でホテルを予約し、夜は台風でも無事に帰れそうな近所のお店を探した。2021年から食生活を改革した私は、「健康志向で美味しい料理屋さんないかな〜」、「玄米食べたいな〜」とGoogleマップや食べログ、インスタを駆使し調べ尽くした結果、素敵なカフェと出会う。

そのお店は、県庁所在地の近くの長〜い長〜い繁華街の、終わりのところから、静かな道に一歩入ったところにあった。そこは毎日でも食べられるような健康に配慮した美味しい食事を提供するというようなコンセプトで、優しい女性オーナーが、心のこもったあったかいご飯を出してくれた。カウンター席から見える厨房も、ちょっとしたインテリアも素敵。北欧留学を経験したというオーナーのセンスだろうか、北欧関連の本の他、いろんな書籍が席の後ろの本棚にストックされていた。

注文してからお料理ができるのを待つ間、数冊の本を手に取って席で読んでみた。(ちなみに、注文した定食は好きなおかずを5種類選べる仕組みで、お目当ての餃子の他、何を選ぼうか考えるのに結構時間がかった笑)その中で印象に残ったのがこの本で、帰ったら続きも読みたいな〜と思ってから早3ヶ月半、正月に読むならこれかな、とKindleで選んだのだった。

ユーモアを交えた毒親エピソードに、「そんな事ってある?」と思いつつ、次から次へと起こるハプニングに続きが気になり、そして、理不尽な世の中に対する著者の軽快な批判に共感する。そして何より、「惚れた腫れたはもういい」と友情で選んだというパートナーの人間力が素晴らし過ぎて、ファンになってしまう。「うわ〜、そういうところ、大事よね!」「そんな人なら私だって惚れてしまうわ!」と、ご主人の素敵ぶりに感激の連続だった。

当時元彼との微妙な関係にモヤモヤしており、ついに年末の小事件を経て、キッパリと決断した時だったので、その後に再読したこの本で、改めて、「パートナーってどんな存在」という自分の考えや思いの答え合わせをしたような気がしたのだった。

もう一つ、なんと「ナイスタイミング」と思ったのが、本書の、子宮摘出のエピソード。私が年末の健康診断で見つかった症状を、著者も経験していたのだ。まだ見つかったばかりだけれど、今後の経過次第では、著者のような「全摘出」も視野になると思う。父が癌で亡くなったのがトラウマで、健康には人一倍気を遣っている。そんな中見つかってしまった私の小さなお友達...健康診断後に更衣室で一人涙ぐみ、「しっかりしろ!」と自分に言い聞かせながらも、暗い気持ちで帰った。医者は、「自覚症状が出てこなければそのままで大丈夫」、「ひとまず最初は3ヶ月後に健診を」と言ったけれど、やはり不安でいとも立っていられず。正月休みが終わったら、なる早で漢方医に相談してみようと思う。

しかしながら、本書で著者がシェアしてくれた子宮摘出の経験は、同じような境遇の人への情報として、とても素晴らしいものだった。著者の主治医曰く、全摘出の「デメリットは妊娠できないことくらい」らしい。「不快な生理痛とおさらばでき、病気の再発や癌のリスクを無くせるなら、案外ハードルは低いのかも」という印象を持つことができた。そして、元々妊娠は希望していなかった著者が「それでも万一後悔したら」と、タイミングをかんがえたのも、参考になった。

何であれ手術なんて痛いの怖すぎて絶対ムリ〜って思うし、まずは体質改善でどこまで何ができるか、そこから。それでも、「万一それしか選択肢がなくなっても、案外失うものは少ないんだな」と知ることができて、恐怖が減っていった。この本を手にした時はまだ、自分に関係があるなんて、知るよしもなかった。でも、このタイミングで再びこの本を手に取った不思議なご縁に、本当に感謝したい。

そして、不思議なご縁を与えてくれた四国旅行に、そしてあの美味しいご飯を作ってくれたカフェのお姉さんに感謝♡






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