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2023/2/21


 恋人の車に乗って夜の京都タワーを見て。いまだにドキドキする。

 もうすぐで京都に来て1年経つ。
転職してからはほぼ毎日京都タワーは見ているけど、まだどこかふわふわした気持ちを抱く。

 なんで京都にしたのか、よく聞かれる。
言葉にするなら、すぐに実家に帰れて一人暮らしできるところくらいの動機だったけど
くるりが好きだったり、大学時代の京都への憧れだったり、無意識のうちに抱いてた気持ちがあったのかも。


 いまだに慣れない気持ちがある中、恋人が車で「京都に来てくれてありがとう」って言ってくれて、じんわりと染みゆく感じでわたしの居場所は京都でいいんだって思ったよ。

繰り返し、繰り返し、どこに帰ればいいんだろうって感じることはまだたくさんあるけど、すごく幸せな瞬間だった。



 恋人の車に乗るまでは特別車に抱く感情はなかったし、運転は教習のことを思い出して全く挑めない。
(凪のお暇で凪ちゃんが車の運転を久しぶりにする回が結構好きだからいつか私有地でノロノロ運転してみたい気持ちはある)

運転への恐怖は拭えないものの、京都での記憶は車からの景色や車で聴いた音楽、車の中の匂い、車での場面ばかりだなと思う。恋人、ありがとうございます。

 京都に来てから車に乗ったのは、恋人の車が初めてで、とても贅沢な経験をさせてもらっている。

音楽を楽しむのはライブかイヤホンか部屋か、って思っていたけど、車の中で歌ったり、うつりゆく景色を見ながら曲を聴くことは、すごく美しい記憶になると思ったよ。


なにが良い車なのか、乏しい知識ではあまり分からないし、移動手段といえばそれに過ぎないのかもしれない。
でも、車にいろんな記憶が積まれていて、確かに私の中では京都の記憶の大半を占めている。

 恋人は、私に綺麗なもの、美しいものを溢れんばかりにくれる、名前のとおりの存在!

 少し前、「すぐに枯れるというか、足りなくなる」みたいな話をした時もあったけど、それは溢れんばかりの水を誰かに注いでいるからやね。貯水ポンプになれるといいな。そんなたいそうなことは言わんでも、お互いどっかから水を少しずつ集めていけたらいいなあ。


 暗い道をいくドキドキも、何車線もある都会の道から見える景色も、京都タワーが見える細い坂道も、いつか自分の運転で…とか思ったりもするけど、それはまたいつか来世とかで…笑

 そういえば実家の車を下取りに出すみたい。
今の車は12〜3年前からいてる。親が「次の車を最後にしようと思う、中古でいいかな」って言ってた。親の車の思い出話を聞いてみたいなと思ったりもした。

なにを残したかったのか、よくわからないけど、京都にこれて本当に良かった。この家に決めて良かった。仕事をやめて良かった。これまでのすべての決断に感謝をする、そう思えるタイミングだった。






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