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本屋という『紙神』へのご挨拶

突然ですが、最近本を手に取ったことがありますか? 


音声、映像媒体が花道を歩く現代において、今や本は多種多様、良し悪しの混じった天翔けるミルキーウェイと化し、手に取るどころか、眺めるだけの人が多くなった。

本の立場としたら、どうやら肩身狭い思いをしているようで、読者の瞳に映る6等星の輝きを持った本ならまだ良い方だとされている。

そして、存在すら許されない暗黒星は、人知れず、流れ星となり、禁書、廃刊、死蔵の亡書たちと化す。


そんな役目を果たせなかった本たちが、無念、怨念を宿した状態で、大罪のカルマを乗り越え付喪神としてよみがえる。

そして、いつの日か復刻、再販という形で現世に舞い戻り、『読めぇ!』と夜な夜な本の百鬼夜行が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)を繰り返し、人類の睡眠欲を奪い尽くす、という(個人的に)楽しそうな夢幻を抱きつつ、今日の本題に入ります。


本屋に満ちている書籍との出会いは千差万別。

極端な話、2人いれば、2✖️現存する本の数だけ組み合わせがある。

ジャンルを少し拾っても、雑誌、参考書、専門書から創作小説(時代、SF、恋愛、ノンフィクション)などなど。


そして、ジャンルから時間軸に視野を広げれば、日本だけでも古事記、源氏物語といった過去書から無限書庫のような電子書籍がある現在書物、先を視て未来を投影すれば、タイムトラベルして読めるAI小説なんてモノがあるかもしれない。

個人的にはドラえもんの暗記パンか翻訳こんにゃくといった五感で味わう小説なんてあったら真っ先に予約注文したいです。
(頑張って生きるので、可能な方、開発お願いします)


と、話がズレてきたので、怒られないうちに今度こそ本題に入ります。


では真面目に簡潔に、私が本屋の『紙神』様に巡り合うためのアクションを3工程でまとめます。

1. 本屋の端から端まで全ての本を眺めて歩く。
2. ひっかかりを覚えて、本に目が止まったら、ジャンルとタイトル、ジャケットが好きかどうかで判断。
3. 好きなら本を開いて、目次か簡単なあらすじ、冒頭の1ページだけ読む。

この条件を全てクリアしたらあなたは本と出会ったと言えるでしょう。
(イラストや写真であっても同じです)

手に取った『紙』様が、知らないジャンルなら最高です。

あなたは新しい嗜好と癖を獲得できるかも知れません。
(ゲーム風にいうならスキルlevel1をゲットです)

あとはそのままお会計を済ませれば、『紙神の縁起あり』となるでしょう。
(なお、良縁、悪縁であるかは不明であることに注意)

因みに上記のサルベージ作業をを某有名通販サイトでやろうとして、力尽きた人がいるとかいないとか…………(はい、私です)


この楽しみ方は実際に本を取り扱っている店舗だからこそできる行動ですので、『紙神』様にご挨拶に行かれる方は、本屋さんへのお布施を持って、用法・容量を正しく守りましょう。

そんな訳で、私が本屋に入り浸っていたときの話でした。


本日の蛇足 

大型店や有名店よりも店主の趣味嗜好が出ている店があると、なおエモい。

さらに言えば、店主のオススメが専門に尖ったラインナップ過ぎて、逆に新参ホイホイになっている店との出会いはもう運命ですので、老若男女、紳士淑女の皆様は、推しの店として魂に登録しましょう。


最後に古来より本は人類の財産として語り継がれています。
大切に扱えば、私たちが楽しんで推している、創作物(特に漫画やイラスト)が先の未来では正式な文献として発掘され、地球世界に登録された漫画考古学文明なんて登場しているかも知れません。

そんな『紙神』をまつるお店に迷惑がかからないようにするのが、本屋さんへの『ご挨拶』ですので、ゆめゆめ、お忘れなきようにお願いします。

と、盃交わした近所のおネコ様と語った夢の話でした。

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