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わたしを構成する5つのマンガ

面白そうだな、って考え始めたら……結構、悩んでしまいました。
今のモノの見方、捉え方に影響したかも と思い当たった5つのマンガに
ついて書きます。


「トーマの心臓」 萩尾望都

私はマンガが描けないので、詳しいことはさっぱりなのですが、それぞれのカットが、まるで映画的なところに、とても惹かれます。
「映画的」という言葉が適当かどうか、わかりませんが。心情を表す場面のひとつひとつが、あまりにも美しいのです。

写真を撮る時の「ここを、こう切り取る」とか、映画の中での「この場面が堪らなく好き」っていう感覚を無意識に学んだように思います。


「BANANA FISH」 吉田秋生

この疾走感とか、躍動感が堪らなく魅力的です。
自分が違う作品の中で気になった「欠片」と、この中で語られている
「それ」が符合していることに気づいた時。
後述の「G13」にも通じますが、フィクションの中にリアルな世界の裏側が垣間見えた時って。
ぞくぞくしますね。


「カトゥーンズ」 岡崎京子

当時活きが良くて、豪華だけどテキトーに軽い文化人みたいな人々(笑)の面白い記事が、いっぱい載ってた「月刊カドカワ」通称「月カド」に連載。
このあと「CUTiE」で「リバース・エッジ」だったかと。

軽くてシニカルなのは、面白くて痛快。
けれど、何となく危うく思うところもあって。
まるで付き合う人々が入れ替わるように、読むモノも興味も移ろって、そのうち自然と離れてしまった。
私の中で何か「分岐点みたいなもの」があるとするなら。多分、ここに。


「百億の昼と千億の夜」 萩尾望都 /光瀬龍

今ある宗教観とか、宇宙天文好き、仏像好きとか、歴史好きとか。
そういうような外郭を、ぼんやり形づくってくれたかもしれない作品です。

学生時代、まわりの同級生たちがハマるほど、SFなんて自分はさっぱりわからないし読まないし興味ないし なんて思ってましたが。
原作はSF小説。
子供向けに翻訳されたアシモフとかベリヤーエフも好きでした。これもSFだと知ったのは、随分後のこと。
知らぬ間に土壌はできていた。もっと早く気づいていたら。。


「ゴルゴ13」 さいとうたかを

世界では今何が起きて、それにどんな思惑が潜んでいるのか、とか。
今ではわかりやすく解説してくれるニュース番組とか、ネットを介して簡単に情報が得られますが。
G13を読むことで面白くて手っ取り早く、ざっくりと世界情勢を知ることができたのですね。
歴史マンガで歴史を知るように「現代史」を理解する感じでしょうか。

単純に物語として好きなのは、いくつかの、出生にまつわるエピソード。
「海へ向かうエバ」、「死闘ダイヤ・カット・ダイヤ」
また読み返したくなりました。



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