やっぱり産みたい!
私には可愛い1人息子がいる。
彼が産まれて来るまでには、沢山の事が
あったな。皆んなそうだと思うけど、
もちろん産まれてからもだけど
今、あの時を思い出してる。
私が妊娠したのは、20歳になって直ぐの事
14歳から不登校をしていて、通信制の高校に入学して、出会ったのが、今の婿殿。
同級生と言っても9歳の歳の差があったけど
お付き合いは、卒業してから始まった、精神科に通っていた、私は、医師から常に
「彼氏が出来たら紹介してね」と言われていた
でも、思春期だったし、まっいっかー!
付き合い始めて、1年近く経った頃、妊娠に気がついた。
私は、その時、特別養護老人ホームで、シフトで働いていて、実務経験を生かして
介護福祉士の試験に臨む予定もあった。
私には2歳年下の妹がいる…いや、いた。
生まれつき重度の肢体の障害を持ちながら16歳で他界した。妹との約束があった。
「お姉ちゃん私は赤ちゃん産めないから
早く、結婚して、赤ちゃん産んで、私に抱かせてね」
妹の、望みは叶わなかったけど、早く赤ちゃんを授かる事が出来た
嬉しさ、初めて胎嚢を見て「おめでとうございます」って言われて、
産みたい!どんな事があっても。
それから、バタバタと会社に報告した
きっと、産休もあったのだろうけど、
選択の余地もなく、結局は、引き継ぎをして
会社を後にした…
その後も、特養で、担当させて頂いた、入居者様との、面会もした。
精神科で報告した時には、安定期も近かった
医師からは…
「赤ちゃんを本当に、育てられる?
僕は反対、と、言うか…出来れば、
産む事は…」
と、言葉を濁した。
だから、精神科に行けなくなった、
いや、行きたくなかった。
薬も、飲むのをやめてしまった。
結婚式を挙げて、幸せいっぱい!
でも、体重が増えず、新しい生活に
慣れなくて、涙が出てくる。
産婦人科に行けば「順調だよ」と、
助産師さんに、言われて、聞きたいことが
いっぱいあったのに、聞けなかった。
我が家には、育児雑誌を買う余裕も無く、
本屋で立ち読み。
両親は、認めて無かった訳じゃないけど
「アンタが、選んだんだから」産むって。
ばかりだったから、頑張りすぎたかもしれない
少し、動くと、お腹が張る。
もしかして?切迫早産?心配で、
産婦人科に行くと「大丈夫」「順調」
ばかり。
私の不安を吹き飛ばすかのように
赤ちゃんは、お腹を蹴って「胎動」を感じる
初めて一人で聞いた「心音」
予定より1か月早い出産
出産時に出血の量が多くて、直ぐに息子には
会えなかったけど、産声だけは、ぼんやりと
聞こえたんだ。
婿殿がいる…
産後の肥立ちが悪くて、おっぱいもあげられない、立ち上がれない…
「私は母親失格?」
息子は、私の指を「グッ」と掴んでくれた
結局は、精神科にお世話になる事に
なった。医師は言った。
「だから、言った赤ちゃんは無理じゃないか?」って…
でも、でも、やっぱり産みたい!
ううん。産んでよかった。
発達障害があるから?精神に病があるから?
時には「子供が可哀想」と、言われる事も
あった、可哀想ってなあに?
勿論、赤ちゃんを、育てる事は容易くない
でも、私は「覚悟」決めたんだ。
あれから、あと、半年で、息子も28歳
彼に「こんな母ちゃんで、ごめん」と言ったら
「アンタしかこの世で母さんはいないんだから。」
彼が15歳の時だった。
私はそれ以来、息子には
あの言葉は、言ってない
産まれてきてくれて本当にありがとう❗️
そして…資格も取れたよ。
今は、あの時の精神科じゃなくて、
あの時の医師じゃなくて、
「赤ちゃんが泣いても良いから
ベビーカーで一緒に来なさいね」と
言ってくれた、医師と出会い、
今も通ってる。
たまに診察で、息子の話をすると、
目を細めて、喜んでくれてるよ。
#出産 #発達障害
#息子
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