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無自覚の積み込みについて【ディールシャッフル】

カードゲーム界隈の永遠の課題であるシャッフルの不規則化です。結論から言うと、私は対戦準備開始時のディールシャッフルは7枚に分けるのが理想だと考えています。ご時世によって相手にカットしてもらうことができなくなったので、身の潔白は自らの行動で証明していきたいです。数学は詳しくないので、論理的ではなく印象という形での伝え方になってしまいますが、この記事によって無自覚に積み込みをしている人が少しでも気づいてくれたらと良いなと思います。

※指摘ありましたが、そもそもシャッフルは複数組み合わせるべきです。本記事ではディールシャッフル単体において一番イカサマがやりにくい方法について検証したものであり、意図的悪意を持って積み込みを行う場合はどの分け方でも可能です。
コメントで補足してますが、noteのコメント見辛かったのでスクショ載せておきます。(2021/10/19追記)

背景

対戦途中でのシャッフル方法はヒンズーシャッフル(普通のシャッフル)とファローシャッフル(横入れと呼ばれているやつ)の組み合わせが主流です。しかし、ヒンズーシャッフルは不規則化に寄与する割合が低く、ファローシャッフルはプレイヤーの技量が関係してくる(そもそもファローシャッフルが下手だったり、、)と実は山札のカードのまとまりに関しては対戦中に行われる短い簡易的なシャッフルによって一様に崩れることはないことが知られています。※論文参照

参考文献
https://ci.nii.ac.jp/naid/110008583071

山札から対象を選択する能力等で、対象を選ぶ際に候補をいくつかピックアップして、手前に持ってきた後、カードの表面を見ながら選ばなかった候補カードを任意の位置に差し込む行為に目くじらを立てられるのはこれが理由ですね。その後のシャッフルで位置関係が崩れない可能性が高いからです。

つまり、山札においてカード同士の位置関係を決定する要素は、対戦準備でのディールシャッフル(山を複数の山に分けて行うシャッフル)における割合が高いと言えます。ただ、このディールシャッフルは、正しく行わないと不規則化には限りなく遠くなってしまうことが知られています。今回はこれを検証します。

補足 対戦準備開始時にディールシャッフルから始める場合、その後にファローシャッフルとヒンズーシャッフルをしてからカット要求に入ることは前提です。ディールシャッフルの分け方によっては隣り合うカードの規則ができてしまい、意図しない積み込みが発生する可能性の検証です。

figure1.6分けでのディールシャッフル

検証方法

筆者がプレイしているカードゲームがポケモンカードであるため、デッキ60枚、同名カード4枚までのルールでの検証です。
採用枚数が4枚であるので、対戦中にトラッシュの枚数確認等で4枚揃える可能性が高いと考えて検証開始時の組み合わせを写真のようにします。その後任意の枚数で分けることでディールシャッフルを行います。

figure2.検証開始時の組み合わせ

検証結果

ディールシャッフルを1回行う場合

・5分けでのディールシャッフル

規則的な並びになってしまいました。


・6分けでのディールシャッフル

赤→緑→青→赤....と規則的な並びが現れていることが分かります。60枚数えるためにやってる人多いと思います。



・7分けでのディールシャッフル

規則的な並びは見られないのです




・8分けでのディールシャッフル

一見規則はないように見えますが、同じ組み合わせが続くことが分かります。完全な不規則であると言い難いです。この方法も愛用者は多いと思います。




・10分けでのディールシャッフル

規則的ですね。このシャッフルしてる人も結構見かけます。




ディールシャッフル2回行う場合

・8分けでのディールシャッフル後、もう一度8分けでのディールシャッフル

赤と黄色は固まり、緑青は分散します。規則的な並びになります。




・6分けでのディールシャッフル後、10分けでのディールシャッフル

当たり前ですが、60枚なので元に戻ります。以上の結果から60の約数でディールシャッフルを行うのは黒を疑うべき行為であると言えます。現在開催されているシールド戦は40枚なので、約数である4、5、8,10でのディールシャッフルは避けたいですね。




・8分けでのディールシャッフル後、7分けでのディールシャッフル

有名なやつですね。偶数分けでのディールシャッフルでは土地やマナを完全に分散させて事故を減らせるので、カットで奇数分けのディールシャッフルを行うことで相手の土地事故を起こせるというやつです。カードは固まってますが、固まるカードの色に規則性はなさそうです。




まとめ

ポケモンカードの山札においては、ディールシャッフルでは偶数分けを行うと、逆に規則的に並べてしまうため好ましくないことが分かりました。また、山札が60枚であるため約数でのディールシャッフルシャッフルも好ましくないことが分かりました。

結論としてはポケモンカードでのディールシャッフルは7分けを心掛けるのが良いと思います。

※捕捉 4枚の主カードと似た能力のカード3枚を意図的に揃えて7の倍数で揃えた場合はもちろん規則的に並ぶので絶対7分けのディールが完璧というわけではありませんし、そもそもファローを正しく行えばディールの結果が山に残ることはありません。ポケモンカードが最大数4枚という性質上、シャッフル初心者が意図しない積み込みを行う可能性が最も低いのが7分けであると筆者は考えています。

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